(その1)2017年、ジャンクノートパソコンにWindows98SEを入れてみる。

前回のIBM aptiva修理で私の中のスイッチが入ってしまいまして。

うちにはWindows95・98時代に買ったゲームが未プレイのまま結構多く積んであります。

そう、2017年の今、急にWindows98(但しsecond edition,通称Windows98SEの方ね)熱が高まってしまいまして。

…てなところにこれを見つけて思わず買ってきてしまいました。



Panasonicのノートパソコン「人(HITO)」シリーズのCF-X10Rという機種です。

現在でも人気の「Let's Note」シリーズが出る前の機種で、トラックボールを装備してるのが特徴です。この時期流行ったAV機能を前面に押し出したノートパソコンですが、人気はあまり無かったようですね。パソコンを立ち上げなくてもCDプレーヤーとして使える、などの機能が内蔵されてます。

スペックはPentiumⅢ850MHz,メモリ128MB,HDD30GB,DVDスーパーマルチドライブ,14.1インチTFT液晶(最大1024×768),LAN100Mbps,OS無しといったところ。

元はWindowsXP機ですが、XPの出始めの機種なのでCPUがまだPentium4では無くWindows98世代のPentiumⅢです。当時のノートパソコンとしては画面も大きいし、これにWindows98SEを入れてみようと思います。

ちなみにパソコン工房で保証無しのジャンク扱いの中古で見つけました。1,980円が中古の日で更に10%引きでした(^^;。付属品はACアダプタのみ。リカバリディスクなどは無し。さて、良い買い物だったんでしょうか?。


Windows98の時代はOSに組み込まれているデバイスドライバは少なく、また当時はネットから自動でインストールするという機能も無かったので、2017年の今、XP以降の新しい世代のマシンにWindows98SEを組み込もうとするとドライバを探すのに苦労します。メーカーのHPでは公開が終わってたり、ネットのどこを探してもドライバが見つからなかったり、そもそもそのデバイス用のWindows98SE用ドライバ自体が存在しなかったり…等々。最悪手が詰んでしまって諦める、という結果もあり得ます。

まずは仕様を調べて、その後とりあえずWindows98SEをインストールしてみます。まずたいていの場合、画面は640×480で音も出ません。デバイスマネージャーで見ると「黄色のエクスクラメーションマーク」や「不明なデバイス」と表示されてるものがいっぱい表示されてます。

ここから、カタログのスペック表から当たりを付けたり、レジストリを調べて「不明なデバイス」と表示されてるデバイスのベンダーID(メーカーのID)とデバイスID(デバイス毎の識別番号)から何のデバイスかを特定していく作業になります。

デバイスがある程度判明したらネット上をくまなく探してそのデバイス用の、あるいは類似製品でそのデバイスに使えそうなドライバをとにかく探してきます。そして総当たり戦でそのドライバで問題無く動くかどうかを確かめていくわけです。

これがもう実際楽しくも大変な作業で、やっとネット上で見つけたと思っても怪しいダウンロードサイトだったり、ドライバがフェイクだったりウイルス入りだったり、どんなに探してもWindows98SE用のドライバが見つからなかったり、そもそもそのデバイスがWindows98SEに対応してないのでドライバ自体が存在しなかったり…。

ということで私自身の備忘録も兼ねて、このCF-X10Rノートて使えるWindows98用ドライバを記録しておきます。2017年10月現在ネット上にありますが、場所はすみませんがご自分で見つけて下さい。

そもそもこの情報が今地球上の何人の人に役立つのか怪しいのだけれど(笑)

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【ビデオドライバ】 ATI Rage Mobility PM agp×2 (RAGE MOBILITY-MI AGP(English))

【サウンドドライバ】 ESS Arego

【LANドライバ】 ATI 98376.exe(Realtek RTL8139NIC)

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とりあえずこれだけ入れればゲーム等普通の用途には困らないと思います。

それ以外のデバイスのドライバはどうやらWindows98SE用は作られて無い様です。


それでは今度は改めてきちんとWindows98SEをインストールしていきます。

その前に増設用のメモリスロットが空いているので折角ですからメモリを上限の256MBに増設します。

ハードオフで128MB DDR200 144ピンDIMM PC-100のメモリをジャンクで探して買ってきました(300円)。

無事認識してメモリが256MBになりました。


HDDの領域作成はWindows98起動ディスクの中のFDISKを使いますが、標準状態のFDISKは32GB以上の大容量HDDに対応してないのでマイクロソフトのサイトからFDISKのパッチをダウンロードして適用しておいた方が良いと思います。

FDISKで領域を作成。

懐かしいWindows98SEのインストール画面。Windows98SEのクリーンインストールは15年くらいぶりなのでいろいろと思い出しながらの作業です。


このインストール中に出てくる新機能の説明、今改めて読み返すと「これは結局この時は夢物語の域を出なかったなぁ」などとヘンに感慨深くなったりして。


Winsows98SEのインストール無事終了。


一つ一つドライバをインストールしていきます。いちいち「Windows98SEのCDをセットして下さい」と言ってくるので、ドライバファイルをデスクトップに全部コピーしておいて、ドライブにはWindows98SEのCDを入れっぱなしにしてインストールしていった方がヘンなエラーが出なくて良いです。特にWindows98SEの場合、LANドライバを入れるときに失敗するとWindowsの起動時に毎回文字化けや「VXDファイルが見つからない」などのエラーを吐いて止まりますので、再度Windows98SEのインストールからやり直さなければいけなくなってしまいます。

その後、Windows98SEの重要な更新を入れていきます。もう今はWindows98SEのオンラインアップデートは機能していませんので、オフラインで出来るようにこの辺を纏めたサイトがありますのでググってみてください。インターネットエクスプローラ5.5SP2,DirectX9.0b,Windows インストーラ 2.0を入れた後に重要な更新を適用していきます。

(といっても今現在Windows98SEマシンをネットに繋ぐことは自殺行為ですので、IEのインストールはあくまで手順であって、マシンはネットから切り離したスタンドアローンで使用することは大前提ですのでそのへんよろしくお願いします)


無事インストールが終了しました。これで1024×768の解像度、サウンドの出力、LANが使用できます。


もう記憶がうろ覚えなのですが、Windows98SE時代はまだUSBがバージョン1.1で安定しておらず、大して使えなかったと思っていたのですが、今回やってみて驚いた事が2つ。


一つは今時の3ボタンの有線光学マウスを認識したこと。(ワイヤレスは当然ドライバが無いので無理ですが)

もう一つは、「果たして認識するかな~?」と繋いでみた月刊STEREO誌の2013年1月号の付録であったUSB-DAC「LUXMAN LXU-OT2」を繋いでみたら何とOSの標準ドライバで認識したこと。もしかしてWindows98SEってこの時点で「USB Audio Class 2.0」に対応していたのか?。いや、バカにしてすまんかった。とりあえずハイレゾではないけれどPCM2704を使ったLXU-OT2は少なくとも認識したと言う事で。…ということは最悪PCのサウンドドライバが見つからなかったとしてもUSB-DAC経由で音が出せると言う事。いや、素晴らしい。

ということでせっかくインストールしたのでゲームを入れてみます。純愛モノとはいえ、いわゆる「エロゲー」ですけど。オーガストの名作「夜明け前より瑠璃色な」です。このストーリー結構好きだったんですよね。


無事インストール完了。プレイも問題なし。…まぁもっともこのゲーム、「Windows98SE~WindowsXp対応」なんで別にXPマシンで動くんだけどね(爆)まあそこをWindows98SEでやるところに意味があるんだと(笑)きっとそうだと。


ということで快適動作のWindows98SEノートパソコンが出来ました。ちょいとゲームでも…という時に使おうと思います。この当時にしては結構液晶も綺麗だし、PentiumⅢ850MHzはWindows98SEを動かすには不足無しです。

皆さんもひとつどうですか?。もっともこの機種、オークションでもまず見ないほどの売れなかったマシンですので入手する方が大変かと(^^;。

まあレアっちゃぁ聞こえがいいけどさ(笑)

【序章(笑)】2017年、Windows98のパソコンを修理する。

ある日、突然職場の先輩が「今更だけどWindows98のパソコンが動かなくなって困ってるんだよね~」「えっ!まだWindows98使ってるんですか?」「うん、さすがに今はネットには繋いでないけど、ずっと愛用してるソフトがあってさ、最近のPCじゃ動かないから困ってるんだよね」

で、症状を聞くと、どうもハードディスクの故障だけらしいので「それ多分簡単に直せますよ」「えっ、そうなの?じゃあお願いしようかな」ということで預かってきました。

懐かしいIBM謹製のAptiva(MODEL 2190-24J)。

仕様はというと、

  OS Windows98 SECOND EDITION

  CPU AMD K6-2 450MHz

  HDD SEAGATE 6.4GB(IDE)

  メインメモリ 64MB(PC-100)

  LANカード ELECOM LD-10/100S(ドライバ入手可)

  3モードFDD

  CDドライブ

  56Kモデム

  1999年11月発売

てな感じ。インターネットが流行り始めたとき、各社が「絶好の商機」と一斉に発売した当時としては廉価な所謂「10万円パソコン」の中の一台。

K6-2とか懐かしい、懐かしすぎる(^^;。

チェックしたところ明らかにHDDの故障。まあ消耗品なんで年式考えれば当たり前。

預かるときに「先輩すげえ」と思ったのはリカバリCDを含めて全ての必要な付属品がちゃんと保管されていたこと。

単純だけど、これ結構大切な事。特にリカバリCDが有ると無いとでは作業は雲泥の差。よく人から修理とか頼まれたときに「いや~捨てちゃったんだけどなんとかなんない?」ってのは非常に良くあることなので。特にOSのプロダクトキーまで無くしてた日には「どうにもなりません」と言うしか無いですからね(大抵相手は詳しくないので逆ギレ)。

ということで作業としては

1.内部清掃

2.BIOSバックアップの電池交換

3.HDD交換とリカバリCDよりOSその他の復旧

4.メモリは64MBしかなかったので、オマケで64MBを1枚ハードオフのジャンク(100円)で買ってきてMAXの128MBに増設

というところで終了。引き渡して喜んでもらえました。かかった費用は700円ほど。

今では入手が大変なIDEのHDDの中古(80GB・但しこの機種ではBIOSの制限により認識できるのは32GBまで)が近所で580円(保証1ヶ月)で売ってたのは好都合だった。


メモリは相性があるのでどうせ100円だしと思って複数買ってきたのだけれど、どれも問題無く認識して動作しました。

この当時、メモリは高価なパーツで「僅かな静電気でも壊れる」と言われてたんですけど、結構頑丈じゃん。

「静電気による破壊を防ぐためには何も着ないで作業した方が良い」とのいい加減な雑誌の記事を真に受けて全裸でメモリ増設したことのあるヤツ、私の他にもきっと居るよなっ!(笑)

そしてさらにこの事が私の中の「あるスイッチ」を押してしまったんですね…(続く)

X68000 ACE-HDの電源をATX電源に換装する

DSCN0050

前回の記事の続きです。

前回SRAMのバックアップ電池を取り替えたX68000 ACE-HDですが、この機体は本体の電源が故障していました。電源を入れても通電しません。

X68000ユーザーを長年悩ましてきた電源関係の故障はある意味定番と言われる故障で、電源に使われているコンデンサーがあまり質の良いモノでは無く経年で劣化して液漏れを起こし、回りの部品も巻き込んで故障してしまうものです。

この電源ユニットの交換部品や修理方法は先達の方々がいろいろ試行錯誤された上でネット上に公開してくれていまして、オリジナルの筐体の美観を損なわないで修理するには最善の方法です。

しかし、経年劣化の具合によっては漏れたコンデンサーの電解液で基板上のパターンの腐食が進み相当なダメージを受けていたりした場合はかなり修理は難しくなります。


もう一つの方法はAT互換(ATX規格)パソコン(いわゆるDOS/V機)に使われている電源ユニットをX68000で使えるようにするものです。ATX電源はPCパーツショップやジャンク屋さんで簡単に入手することが出来ます。X68000の筐体内に内蔵できるモノというとなかなか難しいですが、割り切って外付けにしてしまって良いのであれば比較的簡単にATX電源化は可能です。

今回は純正電源を修理するのではなく、ATX電源を外付けにしてACE-HDの電源を復活させます。理由は、ATX電源化しておけば万一電源が故障しても代替電源はいくらでも見つかるからです。また、一度煙を噴いて壊れた純正電源をいくらちゃんと修理したとしても個人的にどうしても再故障の不安がつきまとうからです。電源が外付けになるので若干取り回しや持ち運びは不便になりますが精神衛生上はこちらの方が良いと思います(あくまで個人的感覚です)。


まずはATX電源の入手です。最近は電源コネクタが24ピンのものが主流ですが、最近の新品ほどの電力量は必要無いし、価格も高いので、今回は安く入手できる少し前まで標準だった電源コネクタ20ピンのものを使います。ジャンク屋さんを捜していたらちょうどお手頃なモノを見つけました。

DSCN0376 
DELTA ELECTRONICSの小型ATX電源です。小さくて出力もATX20ピンと4ピンが1つという今回の用途にはおあつらえ向きです。普通ATX電源って何本も配線とコネクターが出てるので、使わない配線とコネクターは邪魔になるのですが、今回は必要なコネクタだけでまるでこの為にあるような電源を見つけることが出来ました。価格は200円。動作確認してみましたらバッチリでした。

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ちなみにATX電源には入力電圧の切替スイッチがあるので必ず115V側に設定して下さい。うっかり230Vの設定のまま使うと一瞬でX68000は壊れますので注意して下さい。115に設定したら上からテープか何かで固定した方が良いです。

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ATX電源のメス側コネクタは中々単品で売って無かったりするので、今回はこの20ピン用電源延長コードを途中で切って使います。


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まずは電源のある方(フロッピードライブ等が付いている方)のカバーを空けます。背面のネジを3本外し、滑り止めの付いた手袋で一旦下に押さえつけながら後方にずらすと外れます。最初は固い上に少々コツがいるので慎重に外して下さい。X68000の分解方法を解説したサイト等も参考にして下さい。

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カバーを開けると電源ユニット(上),HDD(SASI),フロッピードライブがあります。

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故障してる電源ユニットを取り外します。幸いユニットの外までコンデンサーの電解液は漏れてないようです。

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電源ユニットから各基板に繋がるコードは再利用するのでバッサリ根元から切り離します。


ここでX68000 ACE HDにATX電源を繋ぐ場合の配線図を掲載します。基本的にこの通りに配線していけば良いです。(図面をクリックすると拡大します)。

X68_ACE_HD_ATX_SDSCN0379

この配線図のATXコネクタは全て写真の通り正面(ピン側)から見た配置です。(3.3V等今回使わないピンは抜いています)。電源の配線ですので絶対に間違えないようにお願いします。間違えたら一瞬でオシャカです。

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配線は全てやりやすいように途中にコネクタを付けました。間違えて結線しないようにコネクタにはアルファベットでマーキングしました。

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74(LS)04を使用した電源制御ロジック反転部です。ATX電源とX68000電源のON,OFFの制御のロジックが逆なのでICを使った簡単なNOT回路でロジックを反転させます。今回はユニバーサル基板を小さく切ってその上に組み込みました(写真に写ってない基板の裏にも配線しているのであくまで配線図を参考にして下さい)

DSCN0042

全ての配線を終えたら間違った箇所が無いか何度も慎重に確認して動作確認です。緊張の一瞬。

無事にATX電源接続でPOWERランプ赤点灯、X68000の電源スイッチONでPOWERランプ緑点灯&HDDアクセスランプ点灯、0番のFDDアクセスランプ点滅。電源スイッチOFFでPOWERランプ緑→赤に変化。一連の動作が正常なのが確認出来ました。

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配線を整理し、筐体のカバーを閉めます。ユニバーサル基板の回路部分は電源を取り払った後のネジ穴を利用して本体の中に取り付けました。配線は電源を取り払った後の穴から背面に引き出しました。

DSCN0054

DSCN0047

「出たな!!ツインビ-」で動作確認。SRAMバックアップ電池交換に続いて無事電源ユニットのATX電源化も終了でACE-HD復活です!。まだまだうちではX68000で遊び倒しますよ。

なお、今回はネット上に公開されています、X68電源補完計画を参考にさせていただきました。先達の方々のお力をお借りしましたこと、感謝申し上げます。

 

【おまけ】2月10日追記

EXPART,EXPART2,SUPER,XVI,030の場合は以下の配線図となります。(配線図をクリックすると拡大します。

X68_SUPER_HD_ATX_S

X68000 ACE-HDのバックアップ電池を交換する。

DSCN0026

以前、懐かしのパソコン「

SHARPパソコン X68000 EXPERT-HDのバックアップ電池交換【レトロパソコン】

」という記事を書いたことがあります。製造終了から20年以上経った現在ではSRAMのバックアップ電池はまず死んでいるのが普通で、私の所有機もそのような状態になっておりましたので交換を行いました。今回は2台目です。「ACE-HD」のバックアップ電池を交換します。

 

前回の「EXPERT-HD」は一次電池である「CR2450」が使用されているため、電池そのものの交換で終わりましたが、今回交換する「ACE-HD」は充電式の二次電池(ニッカド)が使われています。

 

ネット上で同じ事をやってる方々の記事の中には二次電池用のキャパシタ(蓄電回路)になってる回路に逆流防止のダイオードを付けて一次電池を取り付けている例も多くみられます。確かにポピュラーな一次電池にした方がその辺で入手できるし、充電のために時々通電する手間が要らないので便利なのですが、万一ダイオードの故障などでその機能を果たさなくなった時が怖いので(一次電池に充電しようとすると電池の破裂などを招く事もある)、本来と同じくニッカド電池と交換することにしました。

DSCN0031

まずは「ACE-HD」の底面の基板を取り出します。

DSCN0032

これがSRAMのバックアップ電池です。GS製のニッカドバッテリーGB50H-3です。50mAh,3.6Vです。完全に死んでおり充電も何も出来ません。当然このままX68000を起動しても「エラーが発生しました。リセットしてください。」のメッセージが出て起動しません。

このバッテリーは年月の経過と共に盛大に液漏れするようで、そうなっていた場合は基板のパターンが完全に腐食してダメになっている事があります。もしそうなっていると基板のパターンを追いかけてどこかにジャンパーで繋ぐ必要があります。また、この基板は機体底面にあるため、X68000の定番故障「電源の電解コンデンサーの破裂・液漏れによる故障」を起こしていた場合は、その電解液が配線を伝わってこの底面基板を腐食させている場合もありますので、今からX68000の機体を手に入れようという場合はそういう状態の機体もありうる」と覚悟しておく必要もあります。。

今回は電池に液漏れが発生しかけている状態で多少パターンに腐食が見られましたが、電池を取り外して清掃・磨いたところ、導通はしておりましたので、そのまま交換となりました。

DSCN0034

このバッテリーはもうすでに生産中止というかこの製造元自体がすでに無いので今回は代替相当品を使います。現在日本国内で一番手に入りやすい相当品はドイツのVARTA(ファルタ)製の3/V80Hというニッケル水素電池です。70mAh,3.6V。サイズ的にもほぼ同じなのでそのまま取り付けが出来ます。ネット上にいくつか通販をしているサイトがあります。

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+-を間違えないように取り付けて交換完了です。交換後にX68000が正常に立ち上がればまずはOKです。SWTCH.X等の設定をして、しばらく通電した後、電源をコンセントから抜いてその後もう一度X68000を立ち上げ、設定が消えていなければ交換完了です。お疲れ様でした。DSCN0037
…なんですが、実はこの機体は先に述べた「電源の故障」を起こしていますので立ち上げることが出来ません(^^;。なので電源をDOS/V機で使われるATX電源が使えるように改造しようと思います。それはまた別の記事で紹介したいと思います。とりあえず今回はここまで。

SHARPパソコン X68000 EXPERT-HDのバックアップ電池交換【レトロパソコン】

以下の記事は2004年当時に私がやっていたHP「がらくた文書工房」に掲載していた記事です。

記事内容は若干加筆修正しておりますが、基本的に当時のままですので現在の事情に合わない部分もあるかもしれませんが、紹介している電池などは現在でも入手可能ですので興味のある方は参考になさって下さいませ。



 SHARPのパソコン(正式なネーミングは「パーソナルワークステーション」と銘打ってあった)X68000シリーズの中の1モデル、EXPERT-HDです。型番はCZ-612C、CPUは当時のパソコンマニアの憧れ、マッキントッシュと同じMC68000(10MHz)を搭載しています(モトローラ純正の石じゃなくて他メーカーの互換チップだったような気もしますが記憶が定かじゃありません)。CPUの型番が名前の由来になってます。2MBのメインメモリ、40MBのSASIハードディスク搭載。とにかく当時としてはずば抜けてハイスペックでゲーム用途にも向いており、また、ソフトウェアの開発環境も豊富に提供されていて、パソコンマニアの羨望の眼差しを集めていたマシンです。

 EXPERT-HDは1989年3月の発売。定価は466,000円もしてました。写真のモニターは含まない本体のみの価格ですからかなり高価でパソコン少年なんかにはとても買えるシロモノではありませんでした。あ、ちなみに右の黒いタワー型のマシンの方です。モニターの下はこれまたマイナーなビクターのMSX2パソコン、HC-95です(MSX2のくせして定価198,000円もしたマシン。知ってる人居るかな?)。

 本体の上にDOS/V用のATX電源が載っていますが、このマシンもX68000の定番故障、「電源の電解コンデンサー破裂による死亡」を経験してまして、ATX電源を外付けで使用できるように改造してあります。そちらの方はまた別の機会に触れてみたいと思います。

 しかし、Windowsが出る前のこの頃までのパソコンがホビーマシンとしては一番おもしろかったような気がします。各社各様個性ありありで気合い入ってましたし。今はなんかどこのメーカーも十把一絡げな気がするんですが、これって単なるノスタルジーですかねぇ。


(1)ある日突然・・

 いつものようにというかかなり久しぶりにX68000の電源を入れる。・・・と、マシンは立ち上がらず画面に「エラーが発生しました。リセットしてください」の文字。何とも不親切なそれだけでは何のことかわからないエラーメッセージに従いリセットボタンを押す。しばらくするとまた同じメッセージ。HDDのアクセスランプは点きっぱなし。全く立ち上がる気配は無い。

 こういう場合はまず「何らかの理由でSRAMの内容が壊れている」事がほとんどです。回避方法としてはフロッピードライブにシステムディスクないし何らかの起動ディスクを入れて「OPT1キー」+リセットでフロッピーから立ち上げます。しかし、今回はそれをやってもフロッピーを読みに行こうともせず同じメッセージを繰り返すのみ。

 となると原因として一番可能性があるのは「SRAMのバックアップ電池が切れている」事です。そこで今回はバックアップ電池の交換を行いました。


(2)バックアップ電池を調べる

 本体です。マンハッタンシェイプと呼ばれるツインタワーには右にメイン基盤他、左にフロッピードライブ、電源部、HDDなどを内蔵しています。今でも十分通用するデザインと言われますが、私も大好きです。このデザインといい、当時は(今も)珍しいオートイジェクト方式のフロッピードライブといい、本当にカッコ良かったです。フロッピーが5インチなのがさすがに時代を感じますが・・・。

 このX68000のロゴもカッコ良くて人気ありましたね。当時、購入してユーザー登録した人にはこのロゴが入ったシャープのカード電卓が会員証としてプレゼントされました(私もまだ持っています)。その下には「パーソナルワークステーション」の記述があり、その下にモデル名が入っています。このX68000というマシンはシャープが「10年間は大きなモデルチェンジをしない」と半ば公約していたこともあり、あまり大きな仕様変更は行われませんでした。(X68030を別物と考えれば、ですが)。そのため、ユーザーは新しいマシンが出ても周辺機器でパワーアップすることで最新モデル並みにグレードアップできるという恩恵があった一方、大きなモデルチェンジを繰り返すライバル機のPC-98シリーズやFM TOWNSと比べると徐々に目新しさが無くなって行ったという弊害もありました。

 バックアップ電池はタワー内部では無く、底面にある基盤に付いています。まずはひっくり返して機体底の5本のネジを取ります。これだけではまだ底面基盤は外れません。

 次に、タワー部のケースを開けるため、背面のケースを止めている6本のネジを取ります。(それぞれのタワーに3本づつ)。

 ケース横蓋を両側とも開けます。ツメが引っかかって固定されるようになってますので。まずはフタを内部に向かって押し込みながら後方にスライドさせると外れます。ツメはあまり頑丈では無いので無理な力を掛けて折らないように。滑り止め付きの軍手を使うと楽に出来ると思います。

 開けた電源側タワー内部です。電源は前述のように煙吹いて壊れてしまいましたので取り去ってあります。HDDとフロッピードライブが見えます。

 余談ですが、ATX電源用の自作配線です。おかげさまで電源の心配をせず使えるようになりました。はんだこて使える方ならそんなに難しい改造でも無いので(電源だから配線ミスとショートだけは気をつけて欲しいですが)またの機会に紹介してみたいと思います。

 電源側タワーの下の方に底面基盤を止めているネジがありますのでこれを外します。

また、底面基盤に3つのコネクタが刺さっていますので、これらを外しておきます。決して線を引っ張って抜いたり手荒なことはしないように。

 反対側のメイン基盤の入っている方のタワーのケースも開けて、底面基盤に刺さっているコネクタ1個を抜いておきます。

 こちら側にも底面基盤を止めているネジがありますのでこれを外しておきます。

 これらのネジを外すと底面基盤が金属パネルごと外れると思います。電源スイッチと音量ボリュームのツマミに気をつけて下さい。

 基盤を止めているネジ3本を外すとフレームから基盤が外れます。(この写真は電池を外した後に撮ったものです)。

 外した基盤上にコイン型の電池があります。これが今回交換するSRAMのバックアップ電池です。電池には金属端子が付いていて、これが基盤にハンダ付けされていますので、ハンダを取り去り電池を端子ごと取り外します。(+側2カ所、-側1カ所がハンダ付けされています)

 ちなみに公称3Vの電池なのですが、テスター当ててみたらものの事に0V。完全に放電してました。

 外した電池です。わかりやすいようにむりやり端子を取り除いた状態です。この電池はあらかじめ端子が付いた状態で売られているものもあれば(今回はそのタイプ)普通に電池だけで売られているものもあります。付いていたのはソニー製のCR2450という1次電池です。2次電池では無いのでキャパシタ(充電回路)にはなっていませんでした。

 今回、EXPERT-HDにはCR2450が使われていましたが、X68000のバックアップ電池はモデルによっていくつかの種類があるようです。(おおまかにACEの一部以前のものにはニッカドが付いているようで、ACE後期~XVIまでがCR2450、あとX68030はVL2440という2次電池が付いているようです)。全部確かめた訳では無いのでご自分のモデルのご確認を)


(3)電池の入手

 さて、電池はCR2450と判明したのですが、これの入手にちょっと困りました。もともとこの電池は一般の市販ルートでは販売しておらず、それぞれの機械の製造メーカーからバーツとして購入する性格のものでした。試しに普通の電気屋さんでは無理だろうと言うことで近くの電気パーツ屋さんで頼んでみたのですが、そういうことで「取り寄せが出来ない」と断られました。仕方ないのでネットで探してみると、いくつかの通販で発見できました。電池だけならヨドバシドットコムでも売ってました。今回は一緒に電池ホルダーも欲しかったのでその中から秋葉原のショップを選んで注文してみると程なく翌日到着。いやぁ、ホントこういう時ってネット通販はありがたいです。ちなみに製造してるのはソニー、FDK,マクセルと結構いろんなメーカーが作っています。

 最初に付いていたのと同じ金属端子付きの電池を付けても良かったのですが、どうせならホルダーにしてしまおうと思いました。この電池、持続時間は18,000時間以上あるようなので、ホルダーにしたところで次の交換時期までX68000そのものがまだ生きているかどうかわからないのですが(^^;、まぁ気分ということで。ただし、電池ホルダーだと+側の端子の足の間隔が基盤の取り付け穴より広いので、足を切り取りジュンフロン線で配線することにしました。底面基盤の上と電池取り付け部は結構余裕があるのでホルダーは十分収まります。

 このようにしっかり取り付けることが出来ます。次に取り替える日まで末永くX68000を愛用することを誓いつつ・・・。

 ホルダーに電池をセットして完成!であります。

 後は逆手順で元に戻します。

 起動用のプロッピーをセットし、OPT1キー+電源ONで無事フロッピーから立ち上がりました。エラーが出た場合はリセットして再トライして下さい。立ち上がったらSRAMはしっかり空っぽになってますのでSWITCH.X等の設定をしなおしましょう。

 てな訳で我が愛機X68000 EXPERT-HD復活です。でももう今時はみんなエミュレーターでX68000使ってるんでしょうね。実機使ってる人も少なくなったのか、X68000関係のサイトの中にはもうずっと開店休業状態のところが実に多くさみしい限り。ネットオークションでも実機の出品は少なくなりました。

 X68000というマシンはWindows時代の今、改めてさわってみると実におもしろいマシンだと思います。もし興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、今はすごく出来のいいエミュレーターがあります(EX68やXM6等)。また、X68000の場合は先人たちの壮大な努力でもってシャープ所有のシステムソフトウェアを始めとしていくつかの市販ゲーム等が無償公開されていますので、実機を持っていなくても合法的にエミュレーターを使用することが出来ます。まずはぜひエミュレーターでX68000の世界に触れてみて下さい。

(2006.2月記/20013.9月加筆修正) 

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Author:缶コーラ
山口県在住。ローカルなネタを含めて
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