ドスパラのYMケースの電源スイッチを修理する。

うちのメインのデスクトップPCはドスパラのガレリアです。

使われているタワーケースはYM型ケースと呼ばれるモノです。

もう5年半前のマシンでcore i7 860ですから最新のマシンには到底及びませんが、とりたてて自分の用途では今のところ不足は無いので快適に使っています。強化した部分もSSD化したのとHDD増やしたのとS-ATAポート増やしたのとメモリを上限まで積んだくらいです。

ところが最近、電源スイッチの調子が悪くなって酷いときには20~30回くらいカチカチ押さないと電源が入らなくなりました。使うときにすぐ使えないとストレス溜まります。

BIOSにPS/2キーボードでPOWER ONする設定がありましたので、とりあえず手持ちのPS/2キーボードに取り替えてそれで電源ONして使っていました。

でも一度ワイヤレスのキーボードに慣れてしまうとどうにも使いにくいのでスイッチを何とかしないとと思っていました。

これを機にカッコいいケースに買い換えるというのも考えたのですが、それをやると廃棄時にPCリサイクルが無効になってしまうのではないかと思い、やっぱりYMケースの電源スイッチを修理して使うことにしました。

ケースを開け、5インチドライブを取り外せばフロントパネルは簡単に外れます。


見るとスイッチはコネクタ付きの基板にタクトスイッチが付いてるだけです。簡単な構造のモノなので難なく直せそうです。試しにこのスイッチのユニットだけ買えるのかドスパラに聞いてみましたが、やはりバラ売りはやってないそうです。

ノギスで計ってみたら6mm角のタクトスイッチでした。が、ここで一つ注意点があります。


6mm角のタクトスイッチと言ってもメーカーによって微妙にスイッチの厚みやボタンの長さ・径などが違っています。



フロントパネルのタクトスイッチを押すためのボタンは押した状態でも裏から見るとこれだけしか突起が出て来ません。タクトスイッチのサイズによってはうまく連動して押せない状況も予想出来ます。

秋月電子で調べてみると6mm角のタクトスイッチは3つのメーカーのモノがありました。1個10円なのでこの際1つづつ買って、その中から最もオリジナルのスイッチに近いサイズのモノを使うことにしました。ちなみに送料や代引き手数料が掛かるので30円のモノを1個注文するのはバカみたいですから、他の電子工作のパーツを買うついでを待って一緒に買いました。


コネクタを外して基板を取り外します。


ハンダゴテを使ってタクトスイッチを取り外します。


スイッチを比べてみると、秋月電子の通販コード「P-3647」、Cosland Co,. Ltd.製のタクトスイッチがオリジナルとほぼ同じサイズでしたのでこれを使います。(同じモノで色違いもあるようです)。



ハンダ付けして基板を元に戻します。


フロントパネルを復旧してテストです。全く問題なく動作しました。これでスイッチに煩わされることはなさそうです。今回は修理費用10円(実際にはスイッチ3種類買ったので30円だけど)。まだまだこのマシンには元気で働いてもらうつもりです。スイッチがへたって困ってる方の参考になれば幸いです。

当ブログの製作記事について

いつも当ブログにお越し下さりありがとうございます。

最近メールやコメントでブログに掲載した記事についてお問い合わせや依頼を多く頂きます。

誠に申し訳ありませんが当方ではブログで記事にしております、製作・改造の代行・またそれらを使用してのデータ吸い出し作業などの代行などは一切行っておりません

あくまで少ない余暇の中で趣味の一環として自分でやってみた結果の発表、的なニュアンスでやっております故、その点ご理解の程よろしくお願い致します。

また実際にやってみられる方は事故やケガの無いよう細心の注意をもって自己責任でお願い致します。当方では一切その責任は負いかねます事も重ねてご了承下さい。

【スピーカー】JBLのControl 1を修理する。


JBLのコンパクトモニタースピーカー、Control 1です。初代は1986年発売。その後モデルチェンジやいくつかの派生モデルを生み出しつつ基本的な構成は変わっていません。昨年末モデルチェンジして名称がControl oneに変更になりました。初代の価格は2本で43,800円だったと思いますが、最近では一つ前のモデルであるControl 1Xtremeの実売価格は19,800円程度になってました。貧乏人が買える唯一のJBLです(笑)プアマンズJBL。でも根強い人気がある小型スピーカーです。


今回入手したものはご覧の通りウーハーのエッジがボロボロで2本一組1,500円でした。多分初代モデルです。オークションでは旧モデルのエッジの破損したジャンクでも3,000円くらいにはなるのでまぁお買い得でした。

JBLに限らず多くのスピーカーがエッジにウレタンを使用しています(特に海外製品)。コストや加工のしやすさ、特性からなんでしょうが、ウレタンというのは年月とともに空気中の水分と反応して劣化し写真のようにボロボロに朽ち果てていきます(加水分解という現象)。ですので乾燥した風土の国ならあまり問題にならないのでしょうけど、特に湿気の多い日本などでは問題になります。

JBLは多くのモデルがこのウレタンエッジで経年とともにこうなってしまうのでいろんなメーカーから張り替え用のエッジが売られています。


日本などではメーカー修理してもまたウレタンエッジを貼ってしまうと数年後に同じ問題が発生してしまうので、ウレタン以外の素材のものに張り替える人も多いです。代表的な素材はゴム(ラバー),布,セーム皮などです。今回私もオークションで布製エッジを1,500円で入手。これに張り替える事にしました。


エンクロージャー(スピーカーの外箱)を開けるにはまず表に6本ある6角ボルトを外します。


そして側面の写真の位置にマイナスドライバー等を突っ込み、こじるようにして開けます。接着剤で強固に接着されてますので躊躇せずに「開ける」というより「割る」という感じです。私の場合はジャンクなので遠慮せず(一応当て布はしてるけど)ゴリッといきました。


丁度この位置にこんな感じで接着剤がつけられています。


エンクロージャーを開けながらスピーカーに配線されているコードを取り外します。


ツイーターに配線されているコードも取ります。どっちがどっちか覚えておきましょうね。


背面側にはスピーカーネットワークが固定されています。あんまり吸音材は入ってないです、グラスウールかなと思ったらなんか熱帯魚の水槽のフィルターみたいな素材です。

この後エンクロージャーからウーハーユニットを取り外すのですが、写真撮り忘れてしまいました。すみません。ユニットはネジとボルトで留まっているのですが、その上から更にボンドのようなねちっこい接着剤でこれでもかと接着されているので取り外すのに一苦労します。コツはペイント薄め液でボルト部分の接着剤を溶かして柔らかくして少しずつ剥がし、ボルトを露出させて取るのが良いと思います。ちょっと悪戦苦闘したので写真まで気が回りませんでした。


ユニットが外れたらガスケットをカッターナイフで綺麗に剥がし取ります。ガスケットは再利用するので破らないように慎重に。ガスケット一体型のエッジに張り替えるとかガスケットも交換するんなら遠慮無く剥がして良いです。


剥がしたガスケットです。


ガスケットを剥がしたユニット。接着剤でベタベタです。


ペイント薄め液を使って朽ち果てたエッジを綺麗に取り除いていきます。コーン紙まわりはうまくやるとこんな風に接着剤とともに剥がれます。くれぐれもコーン紙を破ったり傷つけたりしないように。


コーン紙裏側のエッジはペイント薄め液を綿棒に付けて少しずつこすり落としていきますが、あまりやり過ぎるとコーン紙が濡れてフニャフニャになってしないますのである程度でやめておきます。


エッジを取り除いたユニット。


新しいエッジをコーン紙とフレームに透明ボンドで貼り付けます。安価なボンドで十分だと思います。コーン紙側はコーン紙の裏に貼るので丁寧に慎重に貼っていきます。少しずつ接着剤を付けながらはみ出したらペイント薄め液で拭き取ります。

本来エッジを張り替える場合はセンター出しと言ってコーン紙がボイスコイルと接触しないようにセンターキャップを外してボイスコイルとの間に紙片を挟んで接着する、と言う事をやります。ですが、Control 1のような小型スピーカーの場合、コーン紙にそんなに重量が無いので自然に自立している位置で貼り付ければボイスコイルと接触することは無いと思います。心配ならある程度乾いたときにセンターキャップを押したり離したりしてコーン紙を前後させて「ガサゴソ」とボイスコイルと接触してる音がしないか確認して下さい。こすれている風な音がしなければ大丈夫です。ここで十分に乾燥させます(一昼夜くらい置いた方が良い)


エッジが完全に接着できたらガスケットを貼り付けます。これも一昼夜くらい乾燥させた方が良いです。


乾燥が終わればユニットを取り付けます。


今回、せっかく中を開けるのだからついでにネットワークのコンデンサーを取り替えようかどうしようかと迷いました。もしこのControl 1が1986年頃の製造モデルだとしたら25年近く経って確実に電解コンデンサーは劣化しています。が、しかしネットワークのコンデンサーを替えると言う事は音質に多大な影響がありますので、厳密に言えばオリジナルのControl 1の音では無くなってしまうと言う事になります。少し考えてやっぱり劣化していればそれはすでにオリジナルの音からは変化しているのだからここは気分良く新しいコンデンサーに替えようと決めました。ただし容量はオリジナルと同じとすることにしました。


電解コンデンサーは秋葉原コイズミ無線でスピーカーネットワーク用として売っているPARC Audioのものを用意しました。オリジナルはCULVERのものが付いていました。容量は3.3㎌と22㎌の2種類を2個ずつの計4個。耐圧はオリジナル75Vに対して100V。合計で1,540円でした。


オリジナルはご覧のように取り付けられています。22㎌はオリジナルと同じ位置に付きそうですが今回のコンデンサーは大きいので3.3㎌は基板裏から取り付ける事にしました。これも厳密には音質に影響有りなんでしょうがこの際木に縞線w。


3.3㎌を基板裏に取り付けた状態。過大入力からの保護用にランプみたいな構造のガラス管ヒューズが付いています。


22㎌はオリジナルと同じ位置に。振動対策も兼ねてか、一応オリジナルと同じようにホットボンドで固定しました。


左が付け替え後、右がオリジナルです。


今回交換した電解コンデンサー。3.3㎌は今回用意したものと大きさが違いすぎますがこの辺がブツを見て買えない通信販売の泣き所ですね。(送料は都内に住んでいても秋葉原までの旅費がかかるのだから同じ事と思って気にしてないです)



ネットワークを元通りに取り付け、スピーカーの配線を繋ぎ、エンクロージャーを閉め、ボルト締めします。


こないだ修理したオンキヨーのFR-X7に付けてエージングです。JBLらしい元気な鳴りっぷりで実に良いです。おお、これいいじゃんいいじゃん。ゴキゲンです。これに比べるとオンキヨーの純正スピーカーって…。まぁ価格も違うのだけど。


うちは住宅事情であまり大きなスピーカーを大音量では鳴らせませんので(一時ダイヤトーンのDS-77HRを無茶しておいてた時期もあったのだけれど(^^;)この位のスピーカーが身の丈に合っていて今回は良い買い物でした。耐久性の良い布製エッジにしたので末永く愛用していきたいと思います。

【ミニコンポ】オンキヨーFR-X7を修理する。


オンキヨー(正式表記はなぜかヨの字が大文字。昔の社名は大阪音響なので小文字でいいんじゃないかと思うのですが。まぁキヤノンなんかもそうだしね。木に縞線w)のミニコンポ、FRシリーズの1つ、FR-X7です。1999年頃のモデル。

このシリーズ、昔から結構人気があってかなり売れたようで、今でもデザインもほぼ変わらない機種が売られています。音もこのクラスのコンポにしては良い方で、最近流行の携帯プレーヤー用のドック機能なんかは装備してませんが、今もMD使ってる人たちなんかにはそこそこ売れているようです。

今回は「MD録音再生OK,CDトレイ開かず」でリモコン付き本体のみ1,000円で入手しました。このFRシリーズの定番故障でジャンク屋さんでは同じ症状のFRシリーズを良く見ます。かなり売れた機種なのでジャンクで出てくるタマ数も多いのですが、ほとんどがこの症状です。

原因はCDプレーヤーのゴムベルトの伸び。ゴムベルト1本でトレイの開閉とCDの所定位置への固定を行っているのですが、結構な力が必要なのでこのゴムベルトが伸びたらCDを認識しなくなってやがてトレイも開かなくなります。

このゴムベルトは安いのですがオンキヨーは一般客に部品を出してくれないので今回は代替ベルトを通販で売っているサイトを利用しました。1本300円(送料含まず)。


チェックしようとしたら中からMDディスクが出てきました(^^;。多分ジャンク屋さんがチェックした後に取り出し忘れたようです。中は知らない演歌が録音されてました。


チェックしたらMDは問題なく認識して再生しました。外部入力からの録音もOKでした。


CDは表記と違ってトレイは力なく開いたのですがやはりCDを認識しません。


早速上蓋から開けていきます。そんなに複雑な構造では無いのでCDユニットまではそう苦労せずたどり着けます。ケースは背面にあるネジも外しておいた方が作業はやりやすいです。


フロントパネルはこういったボリュームつまみの下などにも固定用のネジが隠れていたりしますので、全部のネジを外した筈なのに外れないからと無理矢理全力で外そうとしないように。



バラして行く上でコネクターから配線を外したりする場合はちゃんとどういう風に付いていたか確認しながら確実に進めましょう。でないと後で戻せなくなります。デジカメで逐一写真を撮りながら必要に応じてメモも取りつつ作業を進めるのが良いです。


MDユニットを外すと下にあるCDユニットが出てきます。このCDユニット上部の黒いカバーを外すのにコツが要りますが、どこで固定されてるか良く見て慎重に外して下さい。


カバーを外すとユニットの中が見えてきます。押さえを外し、トレイを引き出して外します。


トレイの下にあるギヤ部分のカバーを外すと問題のゴムベルトが見えてきます。これを交換します。ついでにプーリーなんかはイソプロピルアルコール等で綺麗にしておきましょう。


左が外したゴムベルト、右が新品です。相当伸びているのがわかります。


せっかくバラしたのでついでにCDのレンズもクリーニングしておきましょう。イソプロピルアルコールを少量綿棒に含ませて軽く拭き、仕上げに軽くカラ拭きしておきます。


全体を見るとこんな感じ。指さしてるゴムベルトを交換します。



この後は逆の手順で組み立てていくだけです。


バラック(仮り組)で動作を確認。通電するので感電に注意!。


元に戻して確認です。無事にCDを認識するようになりました。トレイ開閉もスムースです。


これに付けるロクなスピーカーが無かったので純正スピーカーを中古(3,000円)で手に入れてきて視聴です。…がこのスピーカー、見てくれはすごく格好良いんですがあまり音は良くないですね。でもこのクラスのコンポとしては充分及第点以上の音です。

とりあえず修理は終わったのですがとりたてて使い道も無いのでパソコンの側に置いてパソコン作業中のBGM用にしようと思います。パソコンの方もオンキヨーのサウンドボードSE-90PCIと同じくオンキヨーのパワードスピーカーGX-70AXが繋いであってそれなりの音が出せるのですが、音の出るホームページなんかに行った時に音楽が途切れたりミックスして再生されるのが嫌なのでBGM専用機を置くのはそれなりのメリットがあると思います。

このFRシリーズ、家電修理にチャレンジしてみようと言う方にはカンタンでわりといいんじゃないかと思います。しかしながらフタを開けて内部をいじる行為はメーカー保証外で誰も責任取ってくれませんので、感電やケガには十分注意しながら自己責任でお願いします。当然私も一切の責任は負いませんのでその点よろしくです。

ソニーカセットデッキTC-K777ESⅡの修理(後編)

前の記事の続き、今回は後編です。

以下の記事は2005年当時に私がやっていたHP「がらくた文書工房」に掲載していた記事です。

くどいようですが、前回の記事同様お断りを記載しておきます。

以下の点につきましてよろしくお願い致します。

① 記事を読んで修理をされる場合は自己責任でお願い致します。(負傷,感電,火傷,その他火災や最悪の場合死亡事故など起きましても当方は一切責任は持ちません)。また修理に失敗した場合も同様です。

② 最低でもある程度の電気・機械知識が必要です。

③ 記事内容は2005年現在のものです。現在では部品在庫が無かったり、メーカーさんが個人には部品を出してくれない場合など、当時と状況が違っている部分もありますのでご了承下さい。

④ 分解・調整などを厳密に行う場合はサービスマニュアルを入手して行って下さい。(メーカーさんは個人に販売してはくれません。たまにオークション等で見かけることもあります)

⑤ 基本的に質問にはお答えできません(応対する時間もありませんし、時間が経っていて記憶が薄れているということもあります)

以上よろしくお願い致します。



 前回メカ組みが何度やってもうまくいかず、とりあえず音出ししてみたいこともあって「ピンチローラーに熱収縮チューブで細工する」という素人修理丸出しの仮対策をやってとりあえず音の出た777ESⅡですが、所詮熱収縮チューブなんて長く持つはずもありません。やはりきちんと対処したいと思っていました。

 そんな折り、HP「高速化事業部」の管理人、りょうさんからアドバイスをいただきました。

「ヘッドブロックを上げる専用の電磁プランジャの取り付けがゆるんでいるか、この取り付け穴は長穴で調整可能なのでこの部分の調整&締め付けだけで改善できるかも知れない」との事。

 なるほど、確かにその部分は特に調整もせず組み立てていました。こうなると気になってしまいまして、再度バラしにチャレンジする事にしました。よみがえれ!800円のTC-K777ES2!!

 今回はなるだけバラしていく課程を多く写真に残すつもりでしたが、やってると熱くなってついつい忘れたりとかもしてます。また、作業中に左手で写真撮ったりしますが、私の持っているデジカメが重く、また持ちにくい縦型デザインの為、撮りにくくピンボケやブレているものもあります。お見苦しいかも知れませんがご容赦願います。



上部のプレートを外します。厚い鉄板に銅メッキ。さらに制震シートが貼ってあります。お金かかってます。


前面パネルを外し、前面シャーシの一部を外します。底面のネジ2本とシャーシに止めてあるネジ2本を外すとデッキメカが取り出せます。


デッキドア左のバネ2本を外します。


デッキドア右側のネジ2本を外します。


デッキドアの開閉ギアを外し、デッキドアから伸びている棒をギアから外します。


デッキドアはメカ後ろ側からも2本のネジで止まっていますのでこのネジを外します。


ピンチローラーを外します。送り出し側(左側)はナットで止めてあります。バネは2本使ってありますので注意。何枚かのワッシャが入っていますので無くさないように。巻き取り側(右側)はEリングで止めてあります。バネは1本。同じく何枚かワッシャが入っています。初めてバラす時はここの軸のグリスがネットリと固着してますので。良くふき取って新しいグリスを塗っておきましょう。


ピンチローラーを外したらヘッドブロックの付いているプレートを外します。表側がネジ4本、裏からEリングで1カ所止まっています。このプレートの下にはローラーなどの小さな部品がただ挟まった状態で付いているのでこれらを無くさないよう注意が必要です。


表側のヘッドプレートを外した後です。トの字型の金属板がヘッドプレートを止めている金具です。小さな金属製のローラーがありますので注意。これが左右にあります。その下のローラーも無くしやすいので注意。これは3個あります。初めてバラしたときはこのあたりも固着でベタベタです。良くふき取って新しくグリスアップしましょう。


メカ裏側よりネジ4本を外してモーターコイルプレートを外します。コードに注意してください。あまり引っ張るとハンダ付け部分が取れてしまいます。(私も2カ所切ってしまったので再ハンダ付けしました)


モーターコイルプレートを外すと大きなフライホイールが出てきます。黒い方がマグネットですのでコイル側になります。間違え無いように。


フライホイールとキャプスタンを抜きます。キャプスタン側にオイルシール(ワッシャ)が入ってますので無くさないように注意。


メカ裏側より電磁プランジャ部分を外します。ネジ4本で止まっています。


プランジャを外した所です。プランジャよりの継ぎ手が見えます。


リール部を外します。ネジ3本で止まっています。


リール部を外す時にこの金属板も外します。この板は再生用アイドラーを動かす為のものなので組み立て時に動かしてみて取り付け位置を調整します。


リール部をバラします。ネジ3本で止まっています。


バネの付き方を良く見ながらリールを取り外すとアイドラーが見えてきます。左のL字型のダイキャストのアームに付いているのが早送り・巻き戻し用アイドラー、右側のダイキャストアームに付いているのが再生専用のアイドラーです。初めてバラしたときはおそらくこのアームが全く動かないほどグリスが固着していると思います。前回は無理矢理このアームを取り外しました。


早送り・巻き戻し用アイドラーをバラしてみました。今回、何か代替になる水道用のゴムパッキンとかが無いか探してみましたが、ちょうど良いものがありませんでした。再生専用アイドラーも同じく探してみましたがやはりぴったりのものは近所のホームセンターではみつかりませんでした。


早送り・巻き戻し用アイドラーは内径9.5ミリ(ゴムなので実際はこれより少し小さい方が良い)直径14ミリのゴムパッキン状ものがあれば使えると思います。再生専用アイドラーは直径12ミリあれば代替えになると思います。内径は取り外す為の小さな六角レンチが手元に無かったので計れませんでした、すみません。

とりあえず、今付いているゴムをそのまま使います。1000番の紙ヤスリの上を少し力を入れながら転がしてその後ゴム用アルコールで表面を清掃します。


ピンボケ・ブレで非常に見にくいですが、再生専用アイドラーです。金色の部分が細い六角ネジで止まっていますのでこれを外せば交換できますが、このサイズのパッキンはちょっと代替品をみつけるのは難しいかも知れません。内径は計れませんでしたが、外径は11.5ミリ以上あれば大丈夫なようです。


早送り・巻き戻し用アイドラーの付いているL字型アームの支点です。初めてバラす時はここのグリスが完全に固着していてこのピンを抜くのにとても苦労します。私は結局プライヤーでアームから押し出せるだけ押し出して、出たところをペンチで思いっきり抜きました。良くふき取ってグリスアップしてやるとあれだけ抜けなかったのが嘘のようにスムーズに動きます。


これから後は逆手順で組み立てます。リール、アイドラー部は切り替えのプレートを動かしながらモーター軸を両方向に回してみてスムーズに切り替わるか確認します。また、プランジャがらの継ぎ手を組むときは再生専用アイドラーがスムーズに切り替わるかも確認しながら組み立てます。


アイドラーモーターのベルトは今回ピッタリな代替品が見つかりませんでした。最初から付いていたベルトがまだ十分使えそうなのでそのまま使うことにしました。また、キャプスタンベルトは前回TC-KA7ES用のを使いましたが、やはり純正より細くて心許なかったので、今回ビクターのTD-V721用のキャプスタンベルトを使いました。長さはピッタリで太さもほぼ純正と同じです。おまけにソニーのベルトより安いです。(2012年追記:現在ではこれらのベルトはメーカーさんからの入手は難しいと思います)


今回は教えていただいたようにプランジャ部分を良く調整しながら組み立てました。また、今までプランジャを取り付けてからヘッドプレートを取り付けていたのですが。今回はヘッドプレートを取り付けてからプランジャ部分を取り付け、調整しました。そうすると完全にヘッド・ピンチローラーが所定の位置まで上がるようになりました。やったね!。これで熱収縮チューブとおさらばだ!。


完全に再生できるようになりましたが、我が家のテープライブラリーを再生すると若干テープスピードが遅い様です。今回は高速化事業部の掲示板でg10さんと言う方に教えていただいた方法で調整しました。発振器付きのギターチューナーを使い、我が家のメインデッキであるアイワXK-009で録音、TC-K777ES2で再生してギターチューナーで測定する。テープスピードは写真の半固定抵抗で調整します。プロから見れば「アホか」な調整方法でしょうけど、私には十分です。そりゃ機材があれば言う事無しなんでしょうけど、私自身が気持ちよく聞ければそれでいいので。

メカ部を取り付け元に戻して完成!であります。


TC-K777ES2はヘッドの下にカバーがあるのですが、私の入手した機体には付いていませんで、ぽっかり穴が開いていました。どう入手したもんかと思っておりましたら、前述の高速化事業部の管理人であるりょうさんから譲っていただきました。なんでも捨てたつもりがこのカバーだけ偶然出てきたとかで。無事このように活用しております。おかげさまで見栄えもばっちりになりました。ありがとうございました。

ともあれ、これで無事修理完了しました。このデッキが再生する音はとても心地よい音ですっかり気に入ってしまいました。うちには測定機材も古いオシロくらいしか無く、テストテープとかも無いので厳密に調整は出来ませんが、いつか機材をそろえたら調整を追い込んで使いたいなと思わせるデッキです。非常に修理満足度の高い今回の作業でした。

(2005年5月 記)


いかがでしたか?。TC-K777ESⅡはグリス固着を起こしている場合、ほんとに最後の1つの部品までカセットメカをバラさないと直らないので、デジカメやメモを活用して作業されることをオススメします。また古い記事ですので現在ではそぐわない部分もあることをご容赦下さいませ。

さすがに現在では私もテストテープやファンクションジェネレーター,オシロスコープ2台,ワウフラッターメーター等を所持しておりますので当時よりはまともな調整が出来る環境を揃えてますけど、こういった「有る機材で出来る範囲のレストア」というのも趣味としては楽しいものだと思います。

素人修理はくれぐれも事故の無いように楽しみましょう。もっとももう最近は修理欲の起こるような重厚な造りの機材って無くなってきていて寂しい限りですけどね。

プロフィール

缶コーラ

Author:缶コーラ
山口県在住。ローカルなネタを含めて
何でもアリで書いていきたいと思います。

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