192KHz/24bit対応のUSB DACを作ってみた(CM6631AとFN1242A)

今年のお正月。毎年この時期は1週間程度のお休みが貰えるので今年も何か作ることにしました。

お題に選んだのは192KHz/24bitのPCMハイレゾ対応のUSB DACです(USB接続のデジタル→アナログコンバーター)。

最近は以前Raspberry PIとFN1242Aを使ったDACを組み合わせて作った自作ネットワークプレーヤーを使ってVolumioで音楽を聴いていたのですが、これが今ひとつ安定せずネットワークが度々切れたり、サンプリング周波数の切り替え時に「ブツッ」というノイズが出るなど、中々ストレスが溜まっておりました。

もう一つ、Voyage MPDをセットアップした環境もあるのですが、こちらは安定しておりノイズの問題も無いのですが、96KHz/24bitまでしか対応してない中華製の安物のDACしか持っておらず今ひとつ好みの音質で無く…。

FN1242A DACの出す音は非常に気に入っており、またFN1242Aが叩き売られていた頃、確保しておいたものがまだ2個手元にあるし。Voyage MPDやWindows PCで使える192KHz/24bit対応のDACが欲しかった事もあり、今回FN1242Aを使って作ることにしました。

じゃあ、DACはFN1242Aを使うとして、192KHz/24bitに対応したUSB DDC(デジタル→デジタルコンバーター)はどうしようかと調べたら、すでに2年ほど前に自作に向いた基板の形でI2S出力可能なCM6331Aを使った安価な基板が話題になっていたことを知りました。


(写真は3.3Vを外部供給するため、ピンヘッダに取り替えた後のものです)

CM6631Aはチップ単体で手に入れる事が難しいため、今回はこの基板を利用することにしました。この基板は国内では手に入らないため、ebayにて注文、10日ほどで到着しました。ちなみに価格はUSドル28.99と格安。

USBを入力して出力は光と同軸、そしてI2Sです。今回は当然ですがI2SによるDAC直結の仕様とします。

ネット上にあるこの基板の写真はどれもVer.1.2と書かれていてビーズが付いて居るのですが、私の購入したものはVer.1.3となっており、ビーズ類は一切付いておりませんでした。

なので特に改造する必要も無く、手を加えたのはここだけ。


USBコネクタから入ってすぐの所にUSBのバスパワー5Vを3.3Vに変換する小さなレギュレーター(AMS1117)があるのでそれを取り払ってL型のヘッダピンを付けました。ランドが3つありますが写真左側から入力5V,GND,出力3.3Vです。バスパワーから3.3Vを得るよりはトランス電源から安定化した3.3Vを供給して使った方が良い結果が得られると思ったので。

今回の回路図は以下の通り。

まずは電源部。(クリックすると拡大します)


まあいつものバカの一つ覚え的な安定化電源ですけど、トリプルトランスで+-12V(オペアンプ用)、アナログ用5V,デジタル用3.3Vの計4系統の電源を作ります。デジタル3.3VはCM6631A基板がどの程度の電力を食うのかわからなかったので、USB1ポートの規格0.5Aと想定してあとは同じ3.3Vを使う周波数表示用LEDの基板とFN1242Aのデジタル部での使用電力を加味して0.8Aとしました。多分大きすぎるんだけど、省エネという観点を除けば電源容量は余裕があるに超したことはないしね。

続いてFN1242A DAC部。


FN1242Aのデータシートリファレンスそのままです。今回は少し贅沢な作りにしたかったのでオペアンプは1個3,400円もする新日本無線のバイポーラオペアンプ、MUSES02を使います。あと電解コンデンサーも東信工業のUTSJシリーズを使うことにしました。

この他にサンプリング周波数を4桁のLEDで表示するために、お気楽オーディオキット資料館様で頒布されている4桁LED基板を使います。

部品表は以下の通りです。



まずはCM6631A DAC基板が正常に動作しているか(故障してないか)確認します。



I2S出力端子からの周波数・波形を全て確認しました。正常に動作しています。


ということであとはサクサク組み立てていきます。




部品発注の時に間違って28ピンのICソケットを幅30milの狭いもので発注してしまったので(本当は幅60milを買わなくちゃ行けなかった)真ん中でカットして無理矢理使ってます(^^;。


今回もお世話になるFN1242A。今はプレミア価格が付いてしまっているので、8年前に買っておいた自分を褒めてあげたい気分です。このDACチップが出す音、好きなんです。しかし、年々老眼が進んでこういうSSOPチップのハンダ付けが辛くなってきました。あと何年工作が出来るかなぁ。


板の上にバラック配線を組んでの電源基板テスト。規定電圧を確認。


続いてバラック配線での動作確認。一発で音が出ました。ジャンクスピーカーでのテストですがいい音で鳴ってます。


ケースはタカチのSLシリーズを使います。配置を検討中。


ケース実装完了です。


トランス・電源部。

CM6631A DDC基板。アルミサッシケースはフチギリギリまで部品配置が出来ないのでこういう形に。


4桁LED基板。周波数判別用のPICと4桁7セグメントのLED駆動部分がコンパクトに実装されているので使いやすいです。


FN1242A DAC基板。以前作ったモノよりは少しはコンパクトになったかな?


ちなみにかなり恥ずかしいのですが、私はもともとそんなに手先が器用ではないし、左手に障害があるのであまり基板の実装とか得意ではありません。

電子工作初心者の人が良く疑問に思うのは人の自作品を見ていて、「基板裏の配線ってどうやってるんだ?」って事だと思います。ほとんどの人が自分の基板の裏の配線って見せませんよね。

なのでかなり恥ずかしいのですが、下手な見本として私の基板裏を公開してみようと思います。「こんな下手くそなハンダ付けや実装技術でも電子工作やキットの改造って出来るんだ」って自信持ってもらえれば幸いです。要は配線間違いやショートなどが無ければちゃんと作れるんですよ、と言うことで。

DAC基板表


そして裏。超恥ずかしい(^^;



まあ、何はともあれ完成です。前の記事でt5630wシンクライアントPCにセットアップしたVoyage MPDで使用していますが、非常に解像度が高いわりに耳にキツい感じが無く、とてもクリアな良い音だと思います。もう私にはこれで大満足。Voyage MPDとこのDDC+DACとシャープ1ビットアンプ改の組み合わせで今の私には十分です。これで192KHz/24bitまでのハイレゾも対応するし(もっともうちの音源は44.1KHzのCD音源がほとんどですがそれでも十分満足です。今は「なんちゃってハイレゾ」音源も横行していますしね)。

ちなみにWindows環境ではC-Mediaのドライバをインストールすることで無事認識しました。まあ、あくまでVoyage MPDで使うつもりで作ったのでこの辺はオマケなのですが。

今回のお正月工作は大満足!。しばらくまた音楽を聴くのが楽しみになります。私もいい年齢なのでシャカタクやカシオペアを聴いてまったり楽しみたいと思います。

次は何をつくろうかな。GWに休みが取れれば考えようっと。

小型ダブルバスレフスピーカーの製作

またしばらくぶりの更新となってしまいました。

いろいろとネタはあるのですが、この週末にでも書けたらアップしようかなと思っています。


前回、1ビットアンプが無事完成したのでしばらくJBLのCONTROL1に繋いで聴いていてかなり満足していたのですが、やはりこうなると「音の出口」スピーカーも自作してみたくなります。

自作スピーカーの定番と言えばフォステクスのユニットです。スピーカーの箱を設計するスキルは無いので、最初は同じくフォステクスから出ているエンクロージャーキットを使って組もうかと考えていました。でもそれじゃ誰が作っても同じものが出来る訳で、市販の完成品を買うのとあまり大差無いじゃないですか。なので先達の方々の作成例に倣って自分で作ってみようと決めました。

どうせ作るなら市販品には無い構造のモノを作ってみたいと思うのは誰しもです。それでいろいろと物色していたら、またまた「高速化事業部」さんで市販品には殆ど見当たらない(というか記憶に無い)小型ダブルバスレフスピーカーの製作記事を見つけました。もうどうして「高速化事業部」さんは私の琴線に触れる活動が多いんでしょうか(^^;

8cmのフルレンジユニットを使った小型ダブルバスレフ、私の許されるリスニング環境にはピッタリのシステムです。

木工ド下手初心者の私としてはMDF素材を使い、材料のカットは近所のホームセンターでやってもらうとして、「はて、ホームセンターってユニット取り付け部分の丸穴加工をやってくれるんだろうか?」と思ってホムセンに問い合わせるつもりでいました(実際やってくれるホムセンもあるようです)。

そうこうしていたら「高速化事業部」の管理人であるりょうさんから「あまり板材の状態は良くないけど、カット済みの材料がちょうど1セット余ってるんで良ければお譲りしますよ」と申し出ていただいたんで、ご厚意に甘えて譲っていただきました。(ちょっとチート行為ですね。すみません(^^;)

組み立ては木工ボンドのみで行えるというお手軽さです。早速組み立てにかかります。

詳しい製作方法は「高速化事業部」公式ホームページのこちらの記事です。


死ぬほど狭い(^^;部屋の中で作業開始。時間を有効に使うため速乾性の木工ボンドを使用して組み立てていきます。


接着場所にはちゃんと印をつけて「正確に」気をつけながら順調に組み立てていたんですが、ちょっと目を放した隙にバスレフの仕切り版がズレてました。修正しようにも気づいたときにはもう遅し、しっかりくっついた後でした。マニアな人には「やれ共振周波数がズレてこんなものダメダメ」とかなんとか言われそうですけど、まぁそもそもマニアな人はうちのブログなんか見てないわな(笑)。幸い平行を出さなければいけない部分はほぼ気にならない程度のズレで済みました。スピーカーターミナルはフォステクスの安いの(P24B)を使います。これは丸穴を2箇所開ければ付くので自分で穴あけしました。


ヤスリホルダーを100均で買って、6月の炎天下の中、2時間かけて外でヤスリがけ。蚊の対策で長袖の作業服を着てやったのでスポーツドリンク補給は欠かせません。少し接着剤跡が残っているのですが、これ以上やったらまじ倒れるというところまで頑張ったのでこれで良しとしました。(塗装したらムラになって見栄えが悪いのはわかってるんですけどね。まあそれも自作感が出ていいかなということで(^^;)


塗装は水性ニスを使用しての2度塗り。慣れてないので容器をひっくり返すわ、新聞紙がくっつくわ(そもそも新聞紙敷いてやっちゃダメだろ(笑))大騒ぎしながら塗装を終えてエンクロージャーの完成です。塗りムラだらけですがかえって愛着がわくってものです。


ユニットはFE83Enを使いました。長年ベストセラーの定番中の定番。やはりまずは定番の音を聴いてみたいですから。取説には作例としてダブルバスレフスピーカーの作例が載っています。てことは今回の小型ダブルバスレフスピーカーもメーカー的には「推し」の構造と言う訳で音出しが楽しみです。


ターミナルは所定の穴を開けて取り付ければ密閉性が確保できるようには作ってあるんですが、自分的には不安だったので薄いゴムシートを買ってきてパッキンを作って取り付けました。


完成して視聴。やはり評判通りの中高音の綺麗さはこのユニット最大の特徴。女性ボーカルなんかゾクゾクします。全体的にボーカルがしっかり前に出てくる感じ。音の立体感もそこそこ出てます。本来このサイズのスピーカーシステムでは圧倒的な低音の量感というのは望むべくも無いのですが、サイズの割には充分満足できる低音を奏でています。ドンシャリ傾向大好きな人にはお勧めできませんが。小音量でもバランス良く鳴るのはフルレンジユニット+出来の良い箱の組み合わせならでは。現時点で1ヶ月半のエージングが終了したところですが、すっかり気に入ってしまい、現在の常用システムとなっております。このスピーカーで聴く1ビットサウンドは個人的には大満足。小型スピーカーを一度自作してみたいと思っておられる方にはぜひお勧めします。

マルツのヘッドホンアンプキットと電源を作ってみた。


私自身はもともと住む家への拘りというものがそんなにありません。

多少ボロくてもそこそこ周辺が便利で、雨風しのげてそこそこ快適に過ごせて寝れればもうそれで十分、って感じです。

そんな訳で今住んでるところは安普請な集合住宅なので、隣近所への音漏れはそれなりにあります。

ご立派な「リスニングルーム」なんてありません。

なのでスピーカーでそんなに大きな音を出して聴くことは出来ません。

一応隣近所の方には理解を得てますけど、マイルールとしてスピーカーを使うのは朝8時から夜9時までと決めています。

それ以外の時間はヘッドホンリスニングです。

ヘッドホンはまあそこそこの物を持っていますが、アンプやDACのヘッドホン端子に繋いで聴いていましたので音質的にはあまり良い物ではありませんでした。あくまで深夜のお気軽リスニングが出来ればいいやって感じで。

何度か手頃なヘッドホンアンプを買おうと探した事がありました。ところが今はヘッドホンアンプがちょっとしたブームなんですけれど、引き合いの多くはポータブル機器での使用であるため、電池駆動のポータブルヘッドホンアンプや据え置き型でもUSB-DACと一体化したモノがほとんどなんですね。私が求めてるヘッドホンアンプ単体の据え置きとなると、もうオーディオ業界お得意のバカみたいに高額なものか、音質はそれなりでただ音量を上げるだけの安いヤツしか無いという状態です。

「無いものは作ってしまえ」はX68000ユーザーの合い言葉ですが、幸い電子工作キットで何社かから出ていましたのでこれを作ってみることにしました。

共立電子のTPA6120A2を使ったバランス入力のヤツとかマルツパーツのフルディスクリート構成のヤツとかにも惹かれたのですが、まずはお手頃で音質の良いモノを一つ作りたいと言う事でマルツパーツの「LHPA-DIA BUFFER-KIT」(3,315円)を買ってみました。

オペアンプ+ダイヤモンドバッファの回路構成に電源部がカレントミラーで正負電源を用意しなくて良いお手軽さも魅力でした。安いし。

まあ「オペアンプなんて安い真空管アンプよりノイズまみれなもの選ぶとかアホか、フルディスクリートこそ至高」とかうるさい事言う人に絡まれそうですがほっといて下さい。

周辺パーツと一緒に頼むと程なく到着しました。しかし電子パーツ屋さんはどこも在庫さえあれば出荷処理が早くてありがたいです。



特に難しい所も無いので(初心者には難関と言える米粒より小さいチップコンデンサーのハンダ付けが基板の裏に2カ所あります。)さくっと組み上がり。取り付けや部品の極性チェックをして電源繋いで音出し。ちょっとびっくりしたのは安いキットにも関わらず出てくる音はなかなか綺麗な音です。

てかこのキット、基本回路はnabe氏のサイト「nabeの雑記帳」に載ってる回路ほぼそのままのような気もしますが…(^^;。でも専用基板でキット化されてるのはいちいち部品集めたりしなくて済むのでお手軽でありがたいです。部品も変なモノは使われていませんし、音声信号の通る部分はそれなりのちゃんとしたパーツが使われています。オペアンプ自体もLME49720だし。音的には変なメーカーの2万円くらいのヘボい据え置き型ヘッドホンアンプには勝ってると思います。電源もカレントミラーの仮想グラウンドで+電源だけ用意すれば良いのでお気軽です。



組み立て後、いつもの100均ケースに入れて4日間エージングがてら連続使用していて十分満足していたのですが、問題が発生しました。

4日目にいきなり出音がノイズの嵐になりました。明らかにおかしいのでケースから出してチェックしていたところ、突然電源平滑用のC2の電解コンデンサー1000μFが派手に電解液を吹いて破裂してしまいました。至近距離に顔を近づけていたのですが、工場勤務の習性でちゃんと保護メガネを掛けてましたので電解液が目に入るとかの事故は防げました。

電解コンデンサーを手持ちの同容量の物に換えて様子を見ましたが、すぐに電解コンデンサーが熱くなってきたので停止しました。

電解コンデンサーの極性は間違っていませんし、電源は定格一杯ではありますが無線機用の安定化電源から取った+12Vですので保証外の使い方ではありません。前段のカレントミラーを構成してるトランジスタか何かの部品の故障か、あるいは何らかの原因で電源部が発振したか…。カレントミラーの片側だけなので部品の故障が有力ではありますが…。


このまま使い続ける訳にはいかないけど基板自体はもったいないし、おそらくヘッドホンアンプ部自体にはダメージは受けてないだろうと思い、電源部を撤去して外付けの±6Vの正負電源を作ってそれを使おうと思いました。で、回路図を引いて製作。(クリックで拡大します)。簡単な電源部ですけど。






部品を集めてさくっと製作(上の写真は実際に使った物と違うトランスの箱が写ってますがこれは間違いです)。


動作テストしてみたところ、まだノイズが出るので調べたら、どうもオペアンプが道連れになって逝っていたようです。とりあえず手持ちのMUSES8820に差し替えて再度テストしたところ、非常にクリアな音が出ました。アンプ部そのものの回路にはダメージが無かったようです。


大がかりになってしまいましたのでケースを手配して入れることにしました。選んだケースは昔からあるリードのPSA-2です。


W130×H60×D110のケースですが、72mm×47mmの基板2枚にトランス、ACインレット、ヒューズホルダー等を付けると結構キツキツでした。ともかく無事に収まって何より。



昔からあるケースなので仕上がりが昭和臭満載ですが非常に使いやすく出来たと思います。(ヘッドホン端子の穴開けの時にドリル刃が滑ってちょっとパネルにキズが入ったのが心残り(笑)。

ちょっと電源部のトラブルはありましたが、このアンプキットの素性は価格を考えるととても良い物です。低インピーダンスのヘッドホンでも結構余裕で駆動します。私はやりませんでしたが、ダイヤモンドバッファ部分のトランジスタを低ノイズ品に換えるとかなり効果があるようなので組み立ての際に用意して付け替えるのも良いと思います。いずれにしてもメーカー製の安物を買うよりはよっぽど価値のあるものだと思いました。組み立てが苦にならない人にはオススメ致します。

FN1242Aを使ってRaspberry Pi直結DACを作る【その5】

【ケースに実装する】


ケースが届いたので仮組みして配置を検討中です。

せっかくの初自作なので少し良いケースに入れようと思います。

見ての通り大きすぎるくらいのケースをチョイスしたのですが、実はあまりケース加工とかの工作は得意では無いので余裕持って作業できるように大きめのアルミサッシケースにしました。

本当は安いタカチのYMシリーズとかのそこそこのケースでも良かったのですが、いかんせんトランスの背が高くてYMシリーズのケースには収まりませんでした。

今回のケースはYMシリーズよりはちょっと高いタカチのSL型アルミサッシケースSL70-32-23です。(数字は順に高さ・幅・奥行き)

実際の配置なのですが、木の板の上に仮組みしてテストしていた時点でノイズ等の発生も無い事を確認していましたので、基本的にそのままの配置で行こうと思います。


少しずつケースを加工しながら部品を取り付けていきます。


底板・前面・背面パネル全ての加工が終わって部品取り付け・配線・確認も終え、火入れをしたところ。無事通電しました。


上手い人だと最短の配線で綺麗に仕上げる所なんでしょうが、そこまで器用では無いのでとにかく多少不格好でも良いから100V周りがヘボいテンプラハンダにならないようにだけは気をつけました。熱収縮チューブやカプトンテープで絶縁もしっかりと。


電源基板。デジタル5Vの三端子レギュレーターの放熱板は少しオーバーなくらいの大きさのものに変更しました。背負って取り付けてる格好になります。


ラズパイとMCK GEN-B基板です。ラズパイへの電源供給は電源基板→USB端子で行っています。クロック関係の配線はフラットケーブルを使い、信号線とGNDが隣り合わせになるように配線しました。またSDカードが簡単に取り出せるように配置しました。


DAC基板です。ちょうど良い感じに収まりました。


背面です。四角い穴はハンドニブラーで開けましたが切り口があまり綺麗ではありません。丁寧にヤスリかければ綺麗になるんでしょうけど、やってるうちに疲れてしまったので(^^;。


まだ空きスペースがかなりありますが、この先の展開として7セグのLEDを使ってサンプリング周波数の表示を前面に付けようと考えていてその基板用のスペースに使おうと思っています。


ということで無事完成しました!。お正月から少しずつ作業をしていって3ヶ月も掛かってしまいましたが、手前味噌ながら初めてにしてはまあ良く出来た方ではないかなと思っております。達成感はMAXです。今後残った選曲時や曲間のポップノイズの解決とサンプリング周波数表示の追加をやっていきたいと思います、いやあ自作ってホント、楽しいモノですねぇ。今は毎日帰ってきて聴くのが楽しみです。

これに味をしめてこの後、次の自作の計画があります。また完成したら記事にしてみようと思っています。

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。


【参考文献】


・FN1242Aデータシート 2001年 新潟精密株式会社

・MCK GEB-Bマニュアル お気楽オーディオキット資料館

・月刊トランジスタ技術 2013年2月号 CQ出版社

・月刊インターフェース 2014年9月号 CQ出版社

・その他各デバイスのデータシートなど

【2015年4月 記】

FN1242Aを使ってRaspberry Pi直結DACを作る【その4】


FN1242AはフラットパッケージICなのでユニバーサル基板に実装するにはこのようなSSOP変換基板を使う必要があります。

だから細かいハンダ付けは辛いんだって(^^;。ルーペが必需品になりつつあります…。


いよいよDAC基板の製作です。

さんざん煽っていてアレですが、今回アナログ部の回路はFN1242Aのデータシートに載ってるリファレンスの回路そのままです。私自身が初心者と言う事もあるのですが、まずはメーカー推奨のリファレンスの音を聴いてみないとどんな素性の音を出すのかも判らないし、応用も何もあったものでは無いからです。

アナログ回路に至ってはネット上にも多くの作例がありますので、それらを参考にアレンジされるのも良いかと思います。

従って回路図もデータシートそのまんまを多少アレンジという形になっています。(クリックで拡大します)。


上記の回路図は最初自分で書いたときはかなりゴチャゴチャしていたのですが、添削をお願いした高速化事業部のりょうさんが実際に基板に部品をレイアウトしやすい様に書き直して下さいました。ところが「弘法も筆の誤り」。その際に手違いでオペアンプの+-が逆になってしまい、この通りに組んで音が出なくて四苦八苦。最終的にりょうさんに泣きついて組み立て終わった基板を送りつけて(^^;調べて貰って判明したという。百戦錬磨のりょうさんですらこういう事があるので本当に電子工作に於いては1にも2にも確認しか無いんだなと実感した出来事でした。(りょうさんにはご負担を掛けた上に謝罪をいただきましたが、こちらが無理にお願いしたことですし、添削後の回路図を再度点検しなかった私にも落ち度がありますので、今度お会いする機会があったらこの笑い話をネタに呑みに行きましょう(笑))。

(実を言うと回路図の間違いが判って基板を直すときに接続先間違って音は出たものの音像の定位が定まらない逆位相状態の音(さすがにこれにはいくらクソ耳の私でも音を聴いただけで気づくぞ)になって慌てて更に直したのは内緒だ(笑))。

それと自分でも気になっていたのとりょうさんのアドバイスもあり、ZEROL,ZERORの信号を使って出力ラインをリレーでミューティングすることにしました。理由は

①ラズパイの仕様でラズパイ起動時や曲の再生が終わったとき、クロック関係が停止してしまうため、その際にFN1242Aが万一ノイズを吐いた場合の回避。

②無信号時の出力先保護

やはり万一の時も機器を壊さない事が前提だと思いますのでリレーミューティングすることにしましたが、人によっては曲間でリレーがカチカチ言うのが気になる人もいると思いますので必須では無いです。

ミューティングはZEROL,ZERORの信号でトランジスタを作動できると考えていたのですが、やってみるとどうもそこまでのパワーは出ていないようなので、ZEROL、ZERORに10KΩを介して3.3Vを加えてプルアップするようにしました。

使用した部品は表の通りですが、抜けがあるかも知れませんのでその点ご了承下さい。購入先が空欄のモノは全て秋月電子で購入しました。



ダイオードは当初定番と言える1S133を使うつもりだったのですが、どこも取り扱いが無かったので今回は1SS178を使いました。高速スイッチング用途のモノであれば代替え品で大丈夫だと思います。

あと、今回地味に重宝したのがダイソーの銅線。

今までGNDのワイヤリング等はスズメッキ線を使っていたのですが、こちらの方が安心感があります。しかも安いしオススメです。

ユニバーサル基板は秋月電子で一般的によく使われる72mm×47mmの片面ガラスコンポジットのものを使いました(1枚60円)。



一般的な72mm×47mmの基板に組んで行きますが、こんなやり方では到底全て部品が1枚に載りません。が、実装レイアウトを実際やってみて自分の力量でどれだけの部品が載るか試してみたかったので、基板継ぎ足し覚悟でこんな組み方をしました。スペース稼ぐのなら普通抵抗なんて縦に実装するのですが、自分がわかりやすいように今回はキツキツに詰めることはしませんでした。慣れたら少しずつ出来るようになると思います。

アナログ回路部分は電源までオーディオ用の電解コンデンサー使ったりしてます。それ以外はマイカかフィルムコンデンサーを使いたかったのですが、pFとかの容量の小さいマイカやフィルムは年々手に入りにくくなっています(寂しいことです)。今回はマルツパーツにマイカコンデンサがありましたのでそれを使いました。


まあ、当たり前ですがスペースが足りなくなったので基板を継ぎ足してどんどん行きます。(リレーは写真と違ってもっと小型のオムロンのモノを使いました)。オペアンプは別のモノに差し替えて遊べるようにソケットにしてあります。


電源基板、ラズパイと繋いでテスト中。オペアンプの間違いを直しても最初音が出ずに悩みましたが、GNDの取り回しが悪かった事が原因でした。板の上に取り付けていっているのはテスト用の仮固定とケースのサイズ検討のためです。また裏側は配線に細くて効率が良く取り回しの楽なジュンフロン線を使っています。


月並みですが初めて音が出たときは感動しますね。思わず飛び上がりそうになりました。結構いい音出てます、感動です。


こちらが完成基板。ゆったりした配置ですがその分回路がわかりやすくなってると思います。

ただひとつ、今も解決していない問題がありまして、曲の再生開始、サンプリング周波数が変わるとき、曲の再生終了時にブツッと小さなポップノイズが出てしまいます。(同じサンプリング周波数の曲を連続再生しているときは曲間にノイズは入らない)。どうもクロックの立ち上がり、変更時、停止時にノイズが出るようで、これの原因がクロック停止にあるのか、マスタークロック生成基板にあるのか、volumioのソフト側の問題なのかまだ判明していません。それ以外は非常にクリアな、でもデジタルっぽくないなんとなくアナログな感じもする良い音で鳴っています。結構好みの音に仕上がったので満足しています。

次回はケースへの組み込みです。

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Author:缶コーラ
山口県在住。ローカルなネタを含めて
何でもアリで書いていきたいと思います。

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