「RCでGO!」を自宅で遊ぼう&コントローラーの製作【アーケードゲーム】

DSCN0719

「RC」とは「Radio Contorol」の略ですから、車以外にも飛行機とか船とかいろいろあるのですがここでは車(本来はRCカーと呼んで区別するのですけど)の話として進めていきます。

メカ好き&車好きな少年なら一度は「ラジコン」遊びに憧れた、あるいは実際にやってみたことがあるのではないでしょうか。かく言う私もその一人です。

初めてラジコンに触れたのは1972年。当時任天堂が発売した「レフティRX」というおもちゃのラジコンでした。当時の値段で1万円くらいだったと記憶していますがまあ大人でもそうそう買える価格ではありませんでした。(当時の任天堂のおもちゃは光線銃にしてもわたあめ製造器にしても高価なものが多かった。)

当時裕福な家庭の友達がそれを持っていて触らせてもらったのが初ラジコンです。今のラジコンとは違って自由自在に走れるものではなく、コントローラーにボタンが一つだけ。それを押すと直進、離すと左に曲がって止まる。それを繰り返しながら走る。つまり左カーブのコースしか走れないという今の基準ではあまりに原始的なものでしたが、それでもコードも何も繋がってないコントローラーで離れた所にある車を操縦できるという衝撃はかなりのものがありました。

1978年頃にはラジコンは結構なブームになりました。その裕福な家の友達からお下がりで売ってもらったラジコンで遊んでいました。タミヤのリジェJS7にサンワのミニプロポの組み合わせ。ぶつけて壊すのがイヤで最初は低速で恐る恐る遊んでいたのを思い出します。

しかし当時も今もどちらかと言えばお金のかかる贅沢な遊びでもあります。


1999年、そのラジコンカーをモチーフにしたゲームがアーケード(ゲームセンター)に登場しました。それがタイトーがリリースした「RCでGO!」です。
その当時、タイトーは「電車でGO!」をヒットさせ、その他にも「汽車でGO!」「JETでGO!」「パワーショベルに乗ろう!!」など乗り物運転のシミュレーター的要素の強いゲームを次々にアーケードや家庭用ゲーム機で発売していました。
「RCでGO!」もその一端で、「Radio Control Car Simulator」と副題が付いています。もっともあくまでアーケードゲームですのでガチガチのシミュレーターというよりゲーム要素の強いものですが、ちゃんとタミヤと並ぶラジコンメーカーの雄である京商の監修の元で作られている本格的なモノです。

今回はそのアーケード版「RCでGO!」を自宅で遊んでしまおうと思います。

え?『「RCでGO!」はプレイステーションに移植されてるんだからそれで遊べばいいじゃん』って?いやいや、ここはやっぱり本家本元本物のアーケード版で遊ぶことに意味があるんですってば。多分(笑)


ゴールデンウィークの時期になるとアーケードゲームを扱ってる基板屋さんの何軒かはセールをやります。ちょうど良い機会なので今回「RCでGO!」を揃えることにしました。

まず、業務用基板を家庭で遊ぶためのコントロールBOXと通常のコントローラーを持っているのが前提条件です。

DSCN0643

「RCでGO!」はタイトーのG-NETというシステム用のソフトなので写真のG-NETマザーボードというものが必要です。家庭用ゲーム機でいうところの本体に当たるモノですね。今回は4,120円で入手。ちなみにG-NETはプレイステーションの上位互換基板です。なので「RCでGO!」の家庭用はプレイステーションで出ている訳ですね。

DSCN0645
DSCN0718

そして「RCでGO!」のソフトです。なんか少し前にノートパソコン用の拡張カードとして使われていたPCMCIAカードみたいな感じです。本来はインストラクチャーカードに載っているラジコン送信機型のコントローラー付きで買うのが一番良いのですが、この「RCでGO!」についてはコントローラーがゲーセンで使われているうちに壊れたりしてコントローラー無しで売られているものも多いです。このゲームの場合この送信機型コントローラーは必ず必要なのですが、コントローラー付きの完品は1万数千円します。

今回は上の写真の様にソフトとインスト類のみで取扱説明書も無いものを1,000円で入手しました。その代わり完品で買えばしなくていい苦労をすることになります。要は安いモノには訳があるんです(笑)。

ちなみに基板屋さんは取説だけ単体では売ってくれませんからね。商売だから当たり前だけど。


DSCN0646

Gカードはこのようにスロットに差し込みます。他のソフトへの差し替えは簡単です。

タイトーのG-NETはマザーボードのファームウェアに大きく分けて「旧バージョン」と「新バージョン」のものがあり、バージョンによってはソフトが動作しないものがあるという実に悩ましい状態になっています。

今回、私は基板屋さんに「RCでGO!」で遊びたい旨を伝えたら『「RCでGO!」は比較的初期のソフトなので旧Verのマザーをオススメしますがごくまれに動作しない可能性もあります』との事でしたのでとりあえず「旧Ver」のマザーを買いました。今回は在庫の関係でマザーとソフトを別々の店で買ったのでこのようになりましたが、マザーもソフトも在庫があって同じ店で買う場合は「出来れば動作確認をして欲しい」と頼んでみるのが良いかと思います。


マザーにソフトを装着したら、JAMMAハーネスでコントロールBOXとコントローラーをつないで立ち上げてみます。本来必要なプロポ送信機型コントローラーが無い状態ですがどうなるでしょうか。

DSCN0685

G-NETの起動画面が出ます。

DSCN0686

ソフトのローディングが行われ、COMPLETE表示が出ます。

DSCN0688

メニュー画面が出ました。…が、項目を選ぶためにはコントローラーのステアリングを操作しなければ

選択が出来ません。JAMMA側のコントローラーで使うボタンはコインスイッチとスタートボタンのみでそれ以外のジョイスティックやボタンなどのデジタル操作系は全く受け付けません。要はとにかくプロポ送信機型lコントローラー(アナログのコントローラー)が無いと先に進めないという素敵仕様。これは困った。


最初からコントローラーは何かを代用するか何かして作るつもりだったので、とりあえず情報を収集することにしました。

DSCN0725

この「ANALOG」と表示のある端子にコントローラーを自作して取り付ければ良いのですが…。

DSCN0717
G-NETマザーボードの取説には残念ながらANALOG端子のピンアサインの説明はありません。

まず、国内のサイトを捜してみるとこのアーケード版「RCでGO!」の記事のあるサイトは1カ所だけでした。

残念ながらコントローラーを接続した写真は小さすぎて詳細が見えなかったのですが、このサイトに「このコントローラーは単なるボリュームなので~」という記述がありました。これだけでも大変有用な情報です。

ということは+12Vか+5V(コントローラー系はまず大体+5Vラインが使われることがほとんど)をステアリング及びアクセル・ブレーキのそれぞれに取り付けたボリュームで可変してそれぞれの電流値の変化をANALOG端子のどこかに入力してやれば良いのではと予想されます。

また、基板屋さんの商品ページの画像からコントローラーからは4本のコードが出ていることがわかりました。

単純に考えればこの4本はそれぞれ「電源」「ステアリング信号」「アクセル・ブレーキ信号」「アース」と思われるのですが、写真にはコントローラーをマザーにつなぐための中間ハーネスが写っており、束ねた状態であるため末端が写っていません。ANALOG端子には10本のピンがありますので、コントローラーからの4本の線が分岐して複数のピンにつながっていることも考えられます。

「RCでGO!」の取説は「ゲームそのものの取説」と「コントローラーの取説」の2冊に別れているのですが、ひょっとしたらコントローラーの取説にはこのあたりのことが載ってるのかも知れません。でも持って無いので仕方がありません。

国内のサイトではここまでしか判りませんでした。


また、同時にANALOG端子周りをテスターやオシロスコープを使って調べました。その結果「ANALOG端子からは電圧や信号が出ている端子は無い」ということと「2番ピンを外部アースに落とすとテストモードの選択項目が動くのでおそらく2番ピンはステアリング関係に使われている」と言う事でした。しかし残りの3本の線をどこにつなぐのか判りません。

アーケードゲーム関係の情報はエミュレーターが盛んな海外のサイトの方が情報は充実しています。なので海外サイトを調べます。アジアやヨーロッパのサイトは私は読めないので英語圏のサイトだけですが(^^;。

あちこち読み進めていくうちにいろんなことが判ってきました。

そして調べ始めて半日経った頃ついに決定的写真を見つけました。

  shmups.system11.orgの掲示板投稿者の方、ありがとう。

1

これでコントローラーの配線は4本が分岐せずそのまま各ピンに接続されていることがわかりました。

この写真から

「赤は+5Vライン」(テスターで確認した)

「白はステアリング信号」

「黄はアクセル・ブレーキ信号」

「黒はアース」

と予測できました。

使うピンは以下の通り。

DSCN0726

2段目の基板の「Z」と書いてある4ピンコネクタの1番ピン(一番左)これが+5V電源ラインです。

DSCN0725

ANALOG端子は左から数えて2番ピンが「ステアリング信号」(白のケーブル)、3番ピンが「アクセル・ブレーキ信号」(黄のケーブル)、10番ピンが「アース」(黒のケーブル)になります。それ以外は使いません。


あとは実験で確かめます。

まずコントローラーなのですが、おそらく誰もが考えつくのがプレイステーションのプロポ送信機型コントローラーであるHORIの「ゼロテック」を改造することです。

DSCN0720

ジャンク屋さんで200円で見つけました。ただこれ本物のプロポ送信機と違うのが、アクセルとブレーキが別トリガーになってることなんですよね。無事に流用できれば良いのですが。

DSCN0678

ちなみに本物のプロポ送信機のトリガーはこのようになっていて引くとアクセル、押すとブレーキになります。

DSCN0576

手持ちの適当なボリュームにつないで早速実験です。

DSCN0710

DSCN0722

幸い、テストモードを開いた時にデフォルトで選択されているのが「入力範囲の設定」なのでスタートボタンを押せば設定に入ることが出来るのでステアリングとアクセル・ブレーキの動作状態がわかります。

 

その結果以下のことが判りました。

2

ちゃんと2つのボリュームをきちんとつながないと正確に動作しないようです。

DSCN0579

ゼロテックにつないで確認。しかしここで問題が発生します。

ステアリングは手を離したときにボリュームがちょうど真ん中の位置に戻る中立機構が付いていますので手を離すとニュートラル位置に戻るので全く問題ないのですが、ゼロテックはアクセルとブレーキが別々のボリュームなので回路的に細工をしてやらないとただ直結ではうまくいきません。また個人的にオリジナルと同じ操作にしたかったので無理矢理アクセルトリガーのボリュームだけを使ってトリガー1つでアクセル・ブレーキをしようとしたのですが…。

DSCN0607

ボリュームの回転範囲が大きすぎる為、ケースやトリガー、スプリングを加工してみたものの、この位置までトリガーを上げないとブレーキが効きません。しかも中立機構が無いので手を離したらフルブレーキが効いたままの状態になってしまいます。

この状態でも遊べなくは無いのですが、あまりに遊びにくいです。どうにもゼロテックではうまいことオリジナルコントローラーと同じようには出来ませんでした。

でも、これで完全にコントローラーの配線とボリュームの動作については把握できました。大収穫です。


さて、そうなると次に考えるのは「いっそ本物のプロポの送信機で作っちまえばいいんじゃないの?」って事です。本物の送信機もボリュームを使ってます。しかもステアリング、トリガー(アクセル・ブレーキ)ともに中立機構を備えています。ならば…。思い立ったらダメでもともと、やってみるのみです。


ステアリングとトリガーのボリュームと中立機構だけが生きていれば良いので早速ジャンクの送信機を捜していると近所のラジコンも扱っている模型屋さんに新品格安のプロポ送信機を見つけたので即ゲットしました。

DSCN0594

DSCN0595

三和電子のBLAZER Gの送信機のみです。なんと新品で850円。BLAZER Gはサンワの一番下位のエントリーモデルで初心者向きらしく非常に扱いやすいモデルではあるのですが、使える受信機がほぼ専用品のみなど、ステップアップのための拡張性が皆無に乏しく人気はイマイチのようで処分品になってました。こっちは別に電波飛ばすわけでも無いので扱いやすいなら言う事は無いです。ラジコンに使うんじゃ無いけど「ラジコンのゲーム」に使うんだし。で、買ってきました。

DSCN0597

DSCN0601

DSCN0602

早速バラしてまずは送信モジュールを取り外します。電池入れて使うわけじゃ無いから間違っても電波飛ばないんだけど一応ね。

DSCN0611

基板を追いかけた結果、+5Vとアースはここにつなぐ事にしました。基板上のCN102のランドの1番(一番右)を赤のコードでG-NETの+5Vラインのピンへ。4番(一番左)を黒が無かったので茶色コードを使ってますがこれをG-NETのANALOG端子の10番ピン(アース)へつなぎます。

DSCN0612

ステアリング及びトリガーのボリュームから基板に接続されている部分のこの位置から白コードでG-NETのANALOG端子の2番へ、黄色のコードでANALOG端子の3番へつなぎます。そして…。

DSCN0617

上の写真のままではステアリングの左右が逆になってしまいますので、ステアリングのボリュームから来ている赤と黒のコードを入れ替えます。上の写真と見比べてください。これでステアリングの左右が正常になります。

DSCN0614

送信機の電源は要らないので電池ボックスからのコードを取り去り、要らないハンダゴテで溶かしてコードの通り道を作ります。ちなみにコードは先程のゼロテックのコードがちょうど8芯ケーブルで流用できるのでそれを使いましたが、無ければジャンクのプレステのコントローラーのコードとかを使うと良いです。

DSCN0622

元通りにフタを閉めて完成です。どうせ細かい調整の為に付いてるツマミ等は機能しない単なる飾りになってしまうのだから基板を取っ払ってボリュームに直接配線しても良いのですがなぜ基板を生かしたかというと単に見栄えの為です。基板を取っ払うと調整用のツマミ部分に穴が開いたままになって見栄えが悪いですからね。

DSCN0637

基板側の配線はこのようにしました。合うコネクターが無かったのですが、2.54ミリピッチの1列のピンソケットがあればそれで代用できます。手持ちに1列のソケットが無かったので写真では2列のソケットを使っています。

全体の接続は以下の通りになります。

3


DSCN0688

動作確認です。起動してテストモードから「入力範囲の設定」に入ります。

DSCN0689

画面の指示通りステアリングとトリガーから手を離してスタートボタンを押します。

DSCN0722

ステアリングとトリガーを前後左右それぞれにいっぱい動かしてからスタートボタンを押します。ステアリングやトリガーを動かすとグラフが動きますのでちゃんと左右、アクセル・ブレーキが動作して、かつ手を離したらニュートラル位置に戻ればOKです。

ひとつ心配だったのは、送信機のボリュームの抵抗値によって動作範囲が変わる仕様だったら大変だなと思っていたのですが、ここでステアリングとトリガーの抵抗値の最大、最小をインプットしてその値を元にソフト側で動作範囲を調整・決定するためのキャリブレーションをする仕様のようなので、ボリュームの抵抗値には関係無かったようで安心しました。

ここまで来れば無事実物プロポ送信機コントローラー、完成です!


テストモードでその他の必要な設定をしてリセットすると…。

DSCN0694

やったー!。来ました!!

DSCN0697

「RCでGO!」無事起動です!。

DSCN0701

DSCN0702

デモでは一応ラジコンってどうやんの?って人向けに解説があります。

DSCN0705

DSCN0709

プレイ中に手を離して慌てて写真撮ってるので画面が切れてますが(^^;。ラジコンレースの面白さってのは自分の視点が変わらないところなんですよね。自分が運転席にいるタイプのレースゲームと違ってステアリング操作に慣れが必要なところです。向こうに走らせる時と戻ってくる時でステアリング操作が左右逆になりますもんね。自車を俯瞰で見下ろす視点で操作するのが独特で面白いところです。

DSCN0704

デモ画面で女の子は「簡単だよ!」って言ってますが絶対ウソです(笑)。

DSCN0682

DSCN0636

…てな訳で「本物プロポ送信機コントローラー仕様」の「RCでGO!」完成です!。一応シミュレーターと銘打ってありますが、ガチガチのシミュレーターでは無く、あくまで娯楽性方向に振った「ゲーム」です。本格的にやってる人には物足りないでしょうけど、私には十分楽しめます。雨が降ろうが遊べるし、ぶつかっても壊れないし。ホイールコントローラーの操作は初めてなのでこれから練習してクリアを目指そうと思っています。(昔やっていた頃は2本のスティックを操作するタイプの送信機だった)

最後に一言、単にやってみたいだけの人は素直にプレイステーション版をオススメします(^^;。

いやぁ、今回は苦労したなぁ。ではまた。

カプコンCPS-2システムのバックアップ電池を交換する。【アーケードゲーム基板】

 油断してたらまた1ヶ月以上経ってしまいました。時間作ろうとしてるのですが、なかなか。目指せ1ヶ月以内の更新!



 カプコンのCPS-2マザーボードとプログラムカートリッジROM(マザーの上にプログラムカートリッジROMを重ねる構造なので写真では下にあるマザーは見えていませんが)。カートリッジの色が緑色なのが日本向けの物です。海外用はまた違った色になってます。

 あ、ちなみにCPS-2システムの正式名称は「カプコンCPシステムⅡ」です。

 さて、前回はカプコンCPS-2システムのマザーボードのファンを交換して静音化しよう!と言う事で記事を書きましたが、実はCPS-2システムにはそんな事よりももっとやっかいな問題があります。

 それがゲームカートリッジ内に実装されているプログラムのバックアップ電池です。

 正確にはROMの中にはゲームのプログラムが暗号化されて格納されていて、それを解読して読み出すためには同じくROMの中に復号キーというものが格納されているのですが、この復号キーは電池で記憶を保持しているメモリに格納されているため、電池が切れてこの復号キーが消失するとプログラムは読み出せなくなってしまいます。

 なんでこんな構造になっているかというと、この当時はどこのアーケードゲームメーカーも海賊版コピーに手を焼いていまして、新作をリリースするとすぐにROMの内容を読み取られてコピー基板が安く出回る、という被害に遭っていたんですね。そこで簡単にコピーされないようにこのような仕組みを考えた、という訳です。まぁ、コピーする側は何をやってもあらゆる手を使って解析&コピーを目論むわけですが…。

 電池が切れるとゲームは完全に立ち上がらなくなってしまいます。もちろん内部を自分で開けたりしていなければカプコンに修理して貰うのは可能なようですが、電池代とデータ復旧で2万円くらいかかるようですので、個人で基板を集めてる方は大抵データ消失しても自己責任という事でそれぞれのやり方で互換性のある電池に交換しているようです。

 でもこういう構造になっていると言う事は売れて現在も稼働している物は必ず電池交換が発生するわけじゃないですか。当然カプコンの方も対応が結構大変だったようで工賃が値上げされたという話も聞いたりします。そもそも本来はそんなにアーケードで長く稼働するとか、ましてや個人が自宅で所持して長年遊ぶなんて前提にして開発されてる訳は無いので当たり前と言えばそうなのですが。個人使用はともかく、こんだけゲーセンも不景気になると新作を買って入荷できない分、過去の安い基板を再稼働、ってのも結構ありますからね。

 てな訳で早速その自己責任で電池の交換をやってみましょう。ハンダコテ使える人なら難しくも何ともないです。

 バックアップ電池を外して新しく取り替えるという作業ですが、いろんな方が作業された結果では、電池を外したら即データが消えるのでは無く、1時間くらいは大丈夫なようです。ですが、心配な方は1時間くらい通電してから作業した方が精神衛生上良いかも知れません。私はいきなりやっちゃいましたが。


 ROMカートリッジをマザーボードから取り外します。



 裏返してケースを止めている特殊ネジを外していきます。使うのはマザーボードのファン交換の際にも使ったヘクスローブドライバーのT-20です。


 ROMカートリッジによってはこの様に封印されたネジがあります。これを剥がした時点でメーカー修理は不可となるので心して作業しましょう。


 剥がすとこういう風に剥がれてシールは元に戻せない様になってます。


 間抜けな事に電池を外す前の基板の写真を撮り忘れてる訳ですが(すみません)基板上にこの形の電池が付いていると思います。東芝かマクセルあたりが付いているようですが、この電池は本来業務用なので同じ物はわりと入手しにくいようです。この電池は価格的にもちょっと高いようですが、これが手に入るようなら同じ物を入手して取り替えた方が良いです。ですが取り替えられてる方の殆どは作業ついでにこれと互換性のある安価で容量の大きい電池に取り替えている様です。

 この電池は「塩化チオニルリチウム電池」という種類でこの「ER3」という型番のものは3.6Vで容量は1,100mAhとなってます。製造年月日からちょうど20年です。かなり持つ電池でなおかつバックアップに必要な消費電力はすごく少ないんでしょうね。

 個人で取り替えをされている方はネクセルというメーカーの更に容量の大きい電池に取り替えて次の取り替えまで少しでも長く、という人が多いですが、このネクセルの電池は切れるときはわりとバッサリ切れるようで取り替えたにもかかわらずROMカートリッジが死亡した、という話も聞くので数年で取り替えを行った方が安心かと思います。

 私の場合はまた違う電池を使ってみました。何でかというと注文しようとしたときにこの定番のネクセルの電池が軒並み品切れだったからです。同じ境遇の先達の方がいらっしゃったのでその方の方法を参考にさせていただきました。


 私が入手した電池は秋月電子で売っていた「GMB POWER」製の塩化チオニルリチウム電池です。3.6Vの1/2AA型で容量は1,200mAh。ほぼ純正で付いていた物と同等品です。秋月の説明書きだと10年は持つようですが、聞いたことあるような無いようなメーカーなので、早めの交換に越したことは無いでしょう。価格は電池が200円に電池ホルダーが100円という、送料の方が高いという爆安価格です。


 元の電池を基板からハンダコテを使って取り外し(プラスマイナスを覚えておくこと。基板にシルク印刷もしてあるのでわかると思いますが)、電池ホルダーからの線を間違い無く配線して半田付けします。この時、電池はホルダーにセットせずにホルダーの取り付けを行って下さい。一番まずいのは電池を電極に接触させたり外したりを繰り返して瞬間的にON-OFFを繰り返すような状態になるのがメモリーからデータがぶっ飛ぶ一番の原因になると思いますので。ホルダーの取り付けが終わったらプラスマイナスを間違えないように電池をセットして交換は終わりです。一応電圧がかかってるかどうかテスターで確認はした方が良いかと。電池が万が一外れないようにインシュロックで固定して、ケースの邪魔にならない位置に強力な両面テープで固定して作業終了。ケースのフタを元通りに復旧します。(いつ電池交換したか書いて貼っておくのがいいかも。)

 ネット上にはこの電池交換に挑戦した先達の方々のレポもたくさんありますので、いろいろ読みあさって確実な交換を目指して下さい。私も他の方の作業を参考にさせていただきました。


 交換後、しばらく動作確認した後に電源を切って1日ほど置いて再度問題無く起動すればOKです。お疲れ様でした。

 今回、交換をやってみたのは「クイズなないろDREAMS 虹色町の奇跡」です。カプコンのクイズゲームの名作ですね。セガサターンとプレイステーションにも移植されていますが、いろいろな事情があって登場人物の名前や問題の一部が変更されているので、アーケード基板でプレイする価値は今でもあります。それ以前になんたってアーケード基板ならCDのローディング時間が無いのでサクサク快適に進むしね。

 以上、CPS-2システムの電池交換のお話でした。

カプコンCPS-2システムのマザーボードを静音化する。【アーケードゲーム基板】

 GWも終わってしまいましたが、今年は普段出来ない事を…とずっと家で映画観てました。

 出掛けてもお金は使うし、どこへ行っても人だらけなので変に疲れに行くより家で有料放送でも観ていた方がいいかなと。

 私は自分の生活に密着したローカルの番組以外、地上波のテレビはほとんど観ませんので(最近の番組はほんとにつまらないと思う。ろくな芸も持って無い”芸人”のバカなトークをダラダラ観るほどヒマでは無い)もっぱらスカパーやWOWWOW,あとはネット配信で興味のある物を探して観てます。選択肢が広がって良い時代になりました。

 フジテレビなんてあからさまに視聴者に「嫌なら観るな」って言ってましたからね。ええ、フジテレビは特に大嫌いな局なので観ませんが(社員がエリート意識丸出しで他人に対して偉そうな態度を取るヤツがものすごく多い。ノリだけで他人に接するから礼儀がなってないし下請けに威張り散らすしね。)まあ余談ですが。

 それから、ブログに自分のtwitter発言を表示するように変えてみました。あまり使用頻度高くないので大したことツイートしてませんけど。

 さて、今回もアーケードゲーム基板の話です。



 写真はカプコンのCPS-2システムと呼ばれるアーケードゲーム基板です。

 CPS-2システムマザーボードとROM(ゲーム)カートリッジは別れていまして、緑色の部分がROMカートリッジ、写真では見えませんがこの下にマザーボードがあります。CPS-2システムはマザーボードの上にROMカートリッジを載せて合体した状態で動作します。

このCPS-2システム、実際に家庭で動かしてみるとかなりな騒音があります。周りが騒がしいゲームセンターでは全く気にならない(基板自体は筐体に収められていることもあって外に騒音も漏れない)のですが、家庭の静かな環境で動かすと結構な爆音(ちょっとした小型掃除機くらいの音がします)でゲームに集中できません。

 この騒音の元は写真の冷却ファンです。この冷却ファンはマザーボード側に付いていて、一つのファンでマザーボードとROMカートリッジを冷却するようになってます。今回はこのファンを交換して静かにしてみたいと思います。


 ROMカートリッジを取り外しマザーボードのみの状態にします。


 マザーボードのケースは特殊なネジで止められています。これを開けるには写真のT-20サイズのヘクスローブドライバーを使用します。ダイソーでも売っています(ただ、ダイソーっていつも同じ物があるとは限らないですけどね)。ちなみにヘクスローブドライバーには「穴付」と「穴無し」がありますが(ネジ側に中央ピンが出ているモノと出てないモノが有るため)普通買うなら「穴付」のが良いと思います。


 ドライバーの先はこういう形状をしています。「穴付」なので中央に穴が開いています。これでマザーボードのネジを外し、ケースを開けます。念のため申し上げておきますが、ケースを開けた時点でメーカー修理には出せなくなりますのでここから先はあくまで自己責任でお願いします。まあ実際には業務用基板を個人でメーカー修理に出すこともそうは無いですし、CPS-2マザーボードは現在の実勢価格が2,500~3,000円程度なので壊れたら買い直した方が早いかも知れません。


 カバーを開けた状態です。左側に付いているファンを取り替えます。


 取り外した純正ファンです。Nidecの60mm角、厚さ15mmの12Vファンです。しかし汚ったねーなー(笑)


 今回は取り替え用に純正と同じ60mm角、厚さ15mmのオウルテックのファンを用意しました。残念ながらこのサイズでは静音タイプがラインナップに無かったので今回は標準タイプのファンをチョイスしました。


 純正ファンを取り外し、ついでにファン周りを掃除して新しいファンを取り付けました。サイズが同じなのでジャストフィットです。ケーブルは短く詰めた方が良いのですが、手元に同じコネクタが無かったので写真のように束ねてケースと基板の隙間に収めるようにしました。


 ファンからは3本のコードが出ていますが、一本はファンコントロール用の配線です(元々がパソコン用のファンなので)。基板のピンは12VとGNDの2本出てますので赤と黒を写真の様に差し込みます(逆に差すとファンが逆に回って風向きが逆になってしまう)。この状態でコネクタ類を繋いで電源を入れてファンが回れば交換完了です。マザーボードのケースを元通りに閉めてROMカートリッジを取り付けてゲームを起動してみます。ファンがちゃんと回ってしばらく動作させても問題ないようなら作業完了です。


 今回は標準タイプのファンを使いましたが、それでもかなり音量は小さくなりました。これなら深夜でも気兼ねなく遊べ、ゲーム中も何とか気にならないレベルです。CPS-2は現在では値もこなれて非常にリーズナブルにいろんなゲームが遊べますのでお勧めです。

 ただし、CPS-2を家庭で遊ぶにはもう一つ重要な問題があります。それはROMカートリッジ側にある「バックアップ電池」です。これが切れると二度とゲームが起動しなくなります。このバックアップ電池についてはまた別の記事で取り上げてみたいと思います。

「青春クイズ カラフルハイスクール」を自宅で遊ぼう(その2)【アーケードゲーム】


「青春クイズ カラフルハイスクール」タイトル画面(RGBモニター使用)。アーケードゲームだから当たり前だけど「お金を入れてね」が生々しいですね(^^;。

さて、今回は「青春クイズ カラフルハイスクール」を自宅で遊ぶための方法を紹介致します。

まずは必要な物を準備しましょう。

①コントロールボックス


 ゲーム基板に電源を供給する。基板からの画像・音声信号を家庭用テレビ(ビデオ端子やS端子等)もしくはRGBモニターに繋げる様に変換する。コントローラーの信号を基板に伝える…等の機能を持つ物です。写真はコントロールボックスとコントローラー部分が一体化したもの(シグマ電子 雷神Ⅲ・定価35,490円)。



 ちなみに私が使っているのはコントロールボックスとコントローラー部分がセパレートになってるタイプです。(シグマ電子・コントロールボックスAV-7000、コントローラー9000TB)。一体型よりはちょっと高いです。

②JAMMAハーネス


ゲーム基板とコントロールボックスを繋ぐ配線を「ハーネス」といいます。

「カラフルハイスクール」の基板はJAMMA(日本アミューズメントマシン工業協会)で決められた規格に準処してますので「JAMMAハーネス」というものを使います。コネクタと線材さえあれば自分でも作れますが、コントロールボックス側のコネクタがコントロールボックスのメーカーによって違ったりするので基板屋さんで「○○のコントロールボックスに使うJAMMAハーネス○○㎝」と告げて完成品を購入する方がお手軽です。



 JAMMAハーネスのゲーム基板に付ける方の56ピンコネクタは写真のように「部品面」と「ハンダ面」と表記があります。「部品面」のシールの方をいろんな部品が付いている面に向くように付けます。間違えると基板を破壊します。簡単に逆方向に付きますのでこの確認はクセをつけて必ず行うようにしましょう。
スイッチは付いていますが、これはテストスイッチ(基板のテストや設定画面に入るためのスイッチ)で大体基板屋さんでハーネスを作って貰うとテストスイッチ(場合によってはサービススイッチも)はこの様にスイッチ取り付け済みで作ってくれることが多いです。

③家庭用テレビもしくはRGBモニター(カラハイの場合は水平同期周波数15KHz対応の物)

 RGBモニターの方が画質は段違いで綺麗ですが、わざわざ用意しなくてもコントロールボックスを使う場合は普通の家庭用テレビが使えますので特別画質に拘る人以外はテレビで充分だと思います。


必要なものが揃ったところで家庭で遊ぶための方法を見ていきましょう。

具体的な方法は私がヘタに説明するよりも、詳しく解りやすく説明されているサイト様があるのでご紹介致します。この「カラフルハイスクール」に対する思い入れと愛情たっぷりの管理人さんが運営されているサイトです。(リンクは許可を頂いています)

「カラフルハイスクールをおうちで遊ぶ」http://www.geocities.jp/colorful_m/colorful.html

こちらのサイト様の「工作篇 其の壱」と「工作篇 其の弐」をまずは熟読下さい。記載されている方法どおりに必要な物を自作すれば自宅で「カラフルハイスクール」を遊べるようになります。なおサイト内に記載されてますよう、先方のサイト様では作成代行や販売などはされてません。また先方様に質問などもご遠慮下さい。(リンクを許可して頂いた以上、こちらの記事のせいで先方にご迷惑を掛けることは本意ではありません)。

逆にリンク先に記載されている内容が理解できないようであれば製作は難しいと思います。アーケード基板を自宅で遊ぶためには最低限これが理解できるくらいの電気知識やハンダ作業は必要不可欠だと言う事ですので、わからなければご自分で理解できるまで勉強して頂くしか無いです。言い方が厳しいかも知れませんが、趣味というものは自分がやりたい事があれば理解できるよう勉強するのはどんな趣味でも当たり前のことだと思いますので。(私も最初は何も解りませんでした…)


 私もリンク先のサイトさんを参考にして製作を行いました。実際にどういう風に作ったのか補足と合わせて紹介してみたいと思います。

まず、全体的な接続図はこのようになります。(毎度汚い手書きですみません)

①変換コネクタの製作


ヒロセの56ピンエッジコネクターとセイミツの56ピン用カードコネクタを用意しました。カードコネクタの幅が広くて入らないので両端を少しヤスリで削ってあります。


適当な8芯ケーブルが無かったので、ジャンクのネオジオコントローラーからケーブルを取りました。14芯くらいあるので半分くらい使わないですけど。



まずは直結する端子を半田付けして、一応導通確認をします。


参考サイト様の作例に倣って配線をしていきます。


J5端子から音声を取るためのEiコネクターが近所に売ってなかったのでパソコン用のケーブルを流用します。

参考サイト様の作例通り完成です。


この様に繋いで使います。要は基板とJAMMAハーネスの間に入れて信号を割り込ませるための変換コネクタなんですね。(音声のラインは他の基板にも使えるようにキボシ端子も取り付けたので上の完成写真とは微妙に変わっています。)


②クイズパネル(コントローラー)


今回は加工のしやすいタッパーを使って作ることにします。


大きな穴を開けるには写真のような「ホールソー」という電動ドリル用の穴開け刃を使うと加工が楽です。


穴開け加工をしたところ。


本来なら作例通りこういう「ファストン端子」を使うと後にボタンの使い回しが出来たり、接続を変えることによってボタン配列を変えるとか便利が良いのですが、今回は「カラフルハイスクール」専用にするつもりなのと「面倒くさいので(笑)」ボタンへの配線はハンダ直付けとしました。


配線後です。


完成です。


さて、ここからは余談です。

①「こんな工作、とてもできねぇよ」という方、実はコントロールボックスのみでもどうにか遊ぶことは出来ます。

この表を見て下さい。


これはJAMMA規格で決められている56ピンエッジコネクタの各端子の説明です。JAMMAに準処した基板であればたとえどんな基板であろうとまずこの配列であることが全ての基本です。これを踏まえて下の表をご覧下さい。


左がJAMMA規格の基本表、右がカラフルハイスクールの基板の端子説明です。黄色の部分を見てみると各クイズの回答ボタンはJAMMAではジョイスティックの方向に割り当てられています。ということは遊びにくいのさえ我慢すればジョイスティックで遊ぶことは可能です。

ジョイスティック上→1番

ジョイスティック下→2番

ジョイスティック左→3番

ジョイスティック右→4番

②取り扱い説明書について

 自宅で基板を遊ぶ場合、やはり取扱説明書はあった方が良いです。基板を買うときになるべく取説の付いてる物を買いましょう。





取説にはコネクタの説明やテストモードでの各種テストや設定の詳細が書かれています。自作したクイズパネルの各ボタンの動作確認などもこのテストモード内で出来るようになっています。ステレオ音声の取り方なんかも載ってますのでこれがあると無いとではかなり違ってきます。


またきちんと取説類が付いているとリリース後に判明した不具合等の情報も入手できます。上は「カラフルハイスクール」のバグ(正解番号が間違っている問題が見つかった)を知らせる書面で、該当の問題が出題されないように対処するための方法が書かれています。こういう情報も家庭で遊ぶ上ではとても大事だと思います。


あと、本当の余談。

 実はアーケードゲームの基盤を買って自宅で遊ぶというのは90年代半ばに爆発的なブームになりましたが、2000年代に入って徐々に下火になっていき、近年ではホントに好きな人たちだけのニッチな趣味になってるんですね。そういう状況の中でこの趣味を初めてみようという方にはなかなか勉強しようにも参考になるものがありません。そこで1冊の本を紹介しようと思います。


かなり古い本なのですが、96年にリイド社から発行された「ゲーム遊Ⅱ 特別編集 部屋をゲーセンにする!! 基板達人への道」という本です。古本屋かオークションで探すしか無いと思いますし、載ってる内容はさすがに古くて使えない物もありますが(基板屋さんの情報とか)、JAMMA規格の基板で遊ぶための方法が1冊によくまとまってるという意味では多分唯一の本だと思います。


以上ですが、いかがでしたでしょうか?。今回作成した変換コネクタやクイズパネルは「カラハイ」だけでなくJAMMA規格で作られた他のクイズゲームにも使用できますので、苦労して作る甲斐はあると思います。すこし敷居が高く感じるかもしれませんが、ぜひ頑張って自宅でアーケード基板を遊ぶ楽しさを味わっていただけたらと思います。

でも最近「カラフルハイスクール」の基板、値上がりしてるんですよね(8,000円~10,000円)。私が入手した1年半前は3,150円だったんですが…。

最後にリンクを許可して頂きました「カラフルハイスクールをおうちで遊ぶ」の管理人様、本当に有り難うございました。

また他のアーケードゲームも紹介してみたいと思います。

「青春クイズ カラフルハイスクール」を自宅で遊ぼう(その1)【アーケードゲーム】



「青春クイズ カラフルハイスクール」のゲーム基板とゲームセンター用POPポスター。

 これを書いてるのは3月31日なのですが、この年度末に東京では銀座の名画座シネパトスが閉館、関西では京阪電鉄の歴史有るテレビカーが引退、と個人的には時代の流れを感じて何となく寂しいニュースが続きました。

 昔を懐かしんでばかりいても仕方が無いのですが、どんどん窮屈になっていく現代社会に身を置いてるとあの何事にもおおらかだった時代がとても光り輝いて思い出されてしまいますね。

 さて、今回からは個人的に思い入れのあるちょっと昔のアーケードゲーム(ゲームセンターのゲーム)を紹介しながら、なおかつそれを自分で所有して自宅で遊んでしまおうと言う事で書いていきたいと思います。以前にも業務用のネオジオシステムであるMVS(マルチビデオシステム)を自宅で遊ぶ方法を紹介しましたが、その続きをやろうかなと。

 最近のアーケードゲームは大掛かりかつ複雑になっていて個人で入手して自宅で…というのは結構大変なのですが、ちょっと昔のアーケードゲームなら意外と簡単に自宅で遊べるんですよね。もちろんある程度の知識と投資は必要ですが。

 「わざわざ金と手間ヒマかけてそんな事しなくてもコンシューマー機(家庭用のゲーム機)に移植された物で遊べばそれでいいじゃん」。ごもっともです。しかしアーケードゲームの基板を自宅で遊ぶのにはちゃんと意味があります。

①家庭用ゲーム機に移植されておらず、なおかつ古くなってゲームセンターからも撤去されたゲームが遊びたければ自分で基板を所持するしか無い。

②家庭用に移植された物は「家庭で遊ぶ」という事情ゆえに内容の一部が変更されているものがある。また、どんなに忠実に移植された物でも細かい部分でオリジナルと全く同じにはならない。従って「本物」で遊びたければ自分で基板を所持するしか無い。

…という事です。まぁ好きだからこそ拘る、という世界ですけど。

 このブログで取り上げるのは主に以下の条件を満たす(家庭で遊びやすい)アーケードゲームです。

①家庭で手軽にアーケード用ゲーム基板で遊ぶための「コントロールボックス」という装置で遊べるもの。

②接続が比較的簡単な「JAMMA規格」に準じた1980年代後半から2000年代初め頃までのもの。

それでは、ちょっとややこしい話もあるかとは思いますがどうぞ読んでやって下さいませ。


…てな訳で、第1回は2003年春にリリースされたナムコの恋愛シミュレーション+クイズゲーム「青春クイズ カラフルハイスクール」(通称 カラハイ)です。

 PS(プレイステーション)の上位互換基板でリリースされたゲームでありながら、なぜかプレイステーション他の家庭用ゲーム機に現在でも移植されておりませんが、それゆえギャルゲー好きのコアなファンが結構今でも多いゲームです。(2008年にiモードアプリなど当時の携帯用には移植された。もっとも今となってはiモードなんて過去の物ですが)

 2012年4月の「ゲームセンターCX 16シーズン」の第1回目に赤羽のゲーセンで有野課長がプレイしてましたね。

 どんなゲームかはあれこれ説明するよりまずニコニコ動画にアップされているこちらの動画を見て頂くと良くまとまっていて解りやすいと思います。ただこの動画はエンディングまで全て紹介されてますので、これからこのゲームを遊んでみたいと思われる方でネタバレが嫌な方は途中ある程度までで再生を止められることをお勧めします。

 元々このゲームは90年代半ばにナムコがアーケード向けに出していた、クイズの回答状況により子供がいろんな人間に育っていく「子育てクイズ マイエンジェル」シリーズというゲームがありまして、それの恋愛シミュレーション版といった形で1999年頃に東京ゲームショウだったかな?(ちょっと正確に覚えてないんですが)で開発中であることが発表されました。

 その時のタイトルは「恋愛QUIZ ハイスクールエンジェル」。名前から「子育てクイズ マイエンジェル」の系譜だと言う事がわかります。発表時のパンフレットがこちらです。(我ながら物持ちがいいのに呆れてしまいますが(^^;)

「私のことどう想ってるの?クイズではっきり答えて!」って言われても…「何でクイズやねん」って感じですが(笑)。

 ところがこの後、開発がストップして数年間お蔵入り状態になってしまいます。原因は実際に開発を担当していた会社との間にトラブルが発生したなど諸説がありましたが、あくまで憶測の域を出ず、現在でも正式に理由は発表されていません。

 そしてそんな事も忘れ去られかけた2002年末に突如としてこの作品が復活し、2003年春発売が正式に発表されました。

 当時のプレスリリースがこちら

 余談ですけど、新品の価格って168,000円もするんですね。でも業務用ではこれでも全然安い方なんですよ。

 同時に最初の発表時からいくつか変更があったこともわかりました。

①タイトルが「青春クイズ カラフルハイスクール」になったこと。

②ゲーム中の期間が「高校3年間」から「高校3年生の1年間」になったこと。

③キャラクターの名前が変更されたこと。

  真面目キャラ 芹川 優里→神崎 未来(そういや現在、「美人過ぎる市議」に「藤川優里」って人がいますね)

  お嬢キャラ 西園寺 玲香→九条 彩華

  俺っ子キャラ 逢瀬 真琴→猪戸 恵

  オタクキャラ 梓沢 ちひろ→高村 真理絵

④システム基板が「システム12」から同じプレイステーション上位互換基板ながらより2D処理に特化し、コストダウンした「システム10」になったこと。

…等が主な変更点です。

 ゲーム内容については現在もバンダイナムコに公式HPが残っていますので、こちらをご覧下さい。



↑ゲームのインスト(インストラクチャーカード)の一部。だからなんで「クイズと共に」やねん。無理あるやろ(^^;。

 アーケードゲームというのはいかに客の回転を良くして、どれだけハマってお金をつぎ込んでくれるか、というのがキモなのですが、このゲームはその性格上、登場人物が全員紹介されるまで100円で9分近く遊べます(そこまでにクイズ2問だけは答えなければいけませんが)。

 また、そういう意味からアーケードゲームはストーリー展開がテンポ良くパパッと進むのが普通なのですが、このゲームは結構各ヒロインのシナリオの出来も良く、その点でもファンが多いです(さすがに時間に関係なくじっくり遊べる家庭用ほどのシナリオ分量はありませんが)。

 クイズゲームとしてみても難易度はそれほど高くなく、ジャンルも非常にバランス良く出題されますので(問題は全部で7,000問だそうです)取っつきやすいのでは無いでしょうか。

 演出面ではとにかくキャラが良く動きます。こんなにキャラがアニメーションするクイズゲームってこれくらいじゃないでしょうか。

 そしてなんと言ってもキャラクターデザインが「アイドルマスター」でおなじみの窪岡俊之さんです。私、昔から窪岡さんの絵が大好きなんですよね。「アイドルマスター」も窪岡キャラじゃなかったらあそこまでハマったかどうか…。

 さらに、声優さんが「那須めぐみ・たかはし智秋・斉藤千和・植田佳奈」と超豪華!(もっともこのゲームが作られた当時はまだ駆け出しだったのですが、今となっては凄いメンツとしか言いようが無いですね。残念ながらフルボイスではありませんが…。)

 また、キャラデザが窪岡氏、声優さんの一人がたかはし智秋さんだと言う事でよくこのゲームは「アイドルマスターの原点」と言われる事が多いのですが…確かにスタッフさんの中には「ディレ1」こと石原氏や「ディレ3」こと深見氏の名前も見受けられますし、女の子とのコミュニケーション方法なんかには「アイドルマスター」のコミュの原型が感じられる部分もあるのですが、正確にはこの「カラフルハイスクール」と同時期のナムコの名作(迷作?)ゲームで当時としては画期的なモーションキャプチャーが話題になった「ダンシングアイ」というゲームが融合して後の「アイドルマスター」に繋がって行ったんじゃ無いかと個人的には思っています。だから「アイドルマスター」とこのゲームはいわば「姉妹」的な感じがします。

 どうです?遊んでみたくなったでしょ?。


 さてゲームの紹介はこのくらいにして、記事が長くなるので次回(その2)で実際にこのゲームを家庭で遊べるようにしてみたいと思います。さすがにコントロールボックスなど必要なものがありますのでいつものように「激安」とはいきませんが、コントロールボックスがあれば他のいろいろなアーケードゲーム基板が遊べますので、アーケードゲーム基板に興味にある方は初期投資としてみれば価格なりの価値はきっとあると思います。

 そして次回までにぜひ訪問していただきたいサイトをご紹介します。こちらの管理人さんはこの「カラフルハイスクール」に魅せられ、家庭で遊ぶための方法をHPにて紹介されています。このゲームへの熱い思い入れから家庭で遊ぶための方法を非常に丁寧に解説されています。私がへたな説明するよりはるかに解りやすいので、次回の私の記事はこちらのサイトさんを参考にして自分はどうやったかを補足しながら進めていこうと思っていますので、ぜひ訪れて見て下さい。このゲームを愛してやまない管理人さんによる素敵なサイトです。(リンク許可はいただいています)

「カラフルハイスクールをおうちで遊ぶ」http://www.geocities.jp/colorful_m/colorful.html


私の家でも「カラハイ 絶賛稼働中!」でございます。

それでは次回もよろしくお願い致します。一人でも多くの方にこのゲームを愛してもらえますように…。

プロフィール

缶コーラ

Author:缶コーラ
山口県在住。ローカルなネタを含めて
何でもアリで書いていきたいと思います。

リンク
マイマイ新子と千年の魔法公式サイト
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
検索フォーム
メールフォーム
管理者宛メールはこちらのフォームからどうぞ。

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
ようこそ
Twitter update
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
ブログ内検索