【Voyage MPD】激安で高音質なPCオーディオ環境を構築する(その6)

【第6回】激安・高音質なデジタルアンプを作ってみる。


さて、Voyage MPDを中心として「激安で高音質なPCオーディオ環境を構築する」と言う事で何回か連載みたいにしてやってきましたが、結構読んでいただいたようで嬉しく思っております。このブログの場合あくまで「へぇ、こんなものがあるんだ」って思って貰えるように紹介というか、興味を持たれた方がもっと詳しく調べるためのとっかかり的な位置づけで書いておりますので、あまり詳しく事細かには書いておりませんが、読んでVoyage MPDの導入に挑戦してみようと思われた方がいらっしゃいましたらこれほど嬉しい事はありません。

何人かの方から拍手コメントをいただきまして、非常に励みになりました。拍手コメントは通常のブログコメントと違い、管理者の私だけしか読めない非公開となっておりますので、コメントにお返事を返せないのが心苦しいのですが、ありがとうございました。

さて、Control 1(スピーカー)、Voyage MPD(音楽サーバープレーヤー)、LXU-OT2(USB-DAC)と来ましたので最後はデジタルアンプで締めようと思います。

「激安」が今回のコンセプトとなりますと、当然選択肢としては「自作」という事になります。ただ、最近は一から回路図引いての自作となりますと、好みの物が作れる反面決して安くは作れないので、現実的なところで「激安自作キットの組み立て」で行ってみようと思います。


ここ最近自作キットの世界で圧倒的な支持を受けているショップがあります。

「NFJ」(ノース・フラット・ジャパン)というショップですが、こちらの会社が出されているキットが非常に価格が安く、品質管理もしっかりしていてまた音質も良いと言う事で非常に評判が良いです。

このショップは販売形態が独特で、商品の販売告知や各種案内は公式ブログhttp://blogs.yahoo.co.jp/nfj_2009で随時行われ、実際の販売はYahooオークションストアでの販売となります。毎回すごい人気であっという間に売り切れてしまうため、入手しようと思ったら公式ブログのチェックは欠かせません。

ただ、ここのキットは全くの電子工作初心者の方には奨められません。なぜなら一切の組み立て説明書や回路図は付属していないからです。組み立てについては基板上のシルク印刷と公式ブログに掲載されている写真と説明が全てになります。組み立てのサポートは公式にはありませんが、ユーザー同士の情報交換&相互補助の目的でNFJユーザー掲示板http://www.nfjapan.com/qhm/index.php?bbsが用意されていますので他のユーザー有志の方から教えを請う事は出来ますが、当然ながらあまりに初歩的な事までは質問できませんので(例:ハンダ付けってどうやってやるんですか?とか)ある程度キット製作に慣れた方にオススメします。

今回はここのTA2020-20というデジタルアンプICを採用したキット(NFJ TA2020アンプキットpart4最終版)を組み立てました。

なんと必要なパーツが全て同梱されて980円!という激安価格です。



キット一式です。これで980円は安すぎます。

このTA2020というデジタルアンプICはアメリカのトライパスというメーカーが作ったデジタルアンプで、元々はいろんな機器への組み込み用として開発されたものです。そのためカーオーディオとかパチンコ台とか音声を出力するいろんな機器に組み込まれて使用され、かなりの数が売れた筈なのですが、残念ながらこのトライパスという会社は数年前倒産してしまいました。

しかしながらこのTA2020というICの音質の良さがマニアの間で非常に話題となり(何でもある雑誌のブラインドテストで100万円のアンプに勝ったとか)、ここ数年このTA2020を使用したデジタルアンプの完成品やキットが大変な人気となりました。特に中国製のデジタルアンプの完成品はその音質と価格の異常なまでの安さで大人気です(品質的にはちょっと不安も有りますが…)。でも製造元のトライパスが倒産してるのにICの入手はどうやって?って事なのですが、これ実は廃棄処分された機器から剥がして中古部品として大量に流通してるんですね。(ごく少量はまだ市場在庫としての新品も流通しているようですが)。このキットもその中古ICが使われていますが、NFJさんの方でテストは行っているそうです。


組み立ては特に悩むところも無くサクサクと進めていけます。ただ私は手に障害があるので手が震えてない一瞬を狙ってハンダ付けしなきゃいけないので時間がかかるんですよね。


これが心臓部のデジタルアンプIC「トライパスTA2020-20」です。中古なので足がゆがんでるのが愛嬌ですが。デジタルアンプは非常に効率が良く、省電力・低発熱が特徴です。


組み立て完了です。このキットは基本的にTA2020のメーカーデータシートに載ってるリファレンスの回路とほぼ同じ設計なのですが、今回は基本キット(980円)に加えてオプションの5V独立給電キット(50円)を組み込んでいます。これは5V給電をTA2020ICの30番ピンからでは無く独立した三端子レギュレーターから給電するオプションで組み込む際に基板裏の配線パターンを一カ所カッターナイフ等でカットする必要があります。ちょっとしたオプションパーツですが音質改善には結構効果があるそうです。

電源はDC12Vなのですが、とりあえず手持ちがジャンクで入手したスイッチング電源しか無かったのでこれを使いました。デジタルアンプもやはり電源は大事で拘る人は別途トランス電源を用意する人も多いのですが、私としてはデジタルアンプは気軽に使いたいのでスイッチング電源でも良しとします。ただ、良質なスイッチング電源を使いたいじゃ無いですか。ですので後日これを手に入れてきました。


これ、「ニンテンドー・ゲームキューブ」のACアダプターです。ジャンク屋さんに行けば山ほど置いてあると思います。12V,3.25Aでこういう用途には持って来いです。入手価格なんと210円!。なんでこのアダプターかというと、中を開けてみると、めちゃくちゃ造りが良く部品も非常に高品質な物が使われていて一見してコストが掛かっているのが判ります。おもちゃに使う物なのにさすがの任天堂クオリティ!。多分気軽に手に入る12VのスイッチングACアダプターとしては価格に対して最高品質だと思います。ただしDC側はゲーム機用の専用コネクターが付いてますので、汎用のDCプラグに付け替える手間があります。また、このアダプターには前期型と後期型がありまして、前期は日本製,後期は中国製です。中国製でも任天堂が管理しているだけあって品質は申し分ないのですが、やはり日本製が人気です。この辺はジャンク屋さんもよくわかっていて値付けは日本製の方が高いです(笑)。


組み上がったら組み立て間違いが無いか良くチェックして電源を繋ぎ、スピーカー端子からのDCオフセット漏れを調べ、0Vに近くなるように調整します。


そして仮配線をして、ジャンクのスピーカーを繋いで(いきなり本チャンのスピーカー繋いで万一ダメージ与えたらショックで立ち直れませんので)音出しの確認をします。無事音が出ました。

そしてケースに入れるのですが、今回はこちらのサイトさんが100円ショップのケースを非常に良い感じで利用されてましたのでそっくり倣わさせていただきました。

TYO.STDのおきらく写真生活 http://tyostd.exblog.jp/18486915/


セリアで同じ100円ケースを買ってきました。元々は洗面所などで歯間ブラシなんかを入れておくケースみたいです。


ケースに収めてボリュームツマミを付けるとなかなか良い感じになりました。本来なら3端子レギュレーターにはヒートシンクを付けるのが当たり前ですが、数時間使用してもほとんど熱くならないので特に何もしてません。夏になるとどうかわからないですが、必要なら銅板使ってケースに穴を開けて放熱出来るようにしようと思います。


裏面です。キットに付いてきたNFJさんのステッカーを貼りました。


フロントはボリュームだけでシンプルにしました。基板は10mmスペーサーで3点支持です。


リアは音声入力、DCジャック、電源スイッチ、そしてスピーカー端子はミニバナナプラグ仕様にしました。このあたりは追加部品でパーツ屋さんで買ったものです。


ご覧の通り非常にコンパクトで場所も取りません。20W+20W出力のアンプとしては申し分ないです。


仮セッティングしてエージング中です。非常にクリアでハイスピード系のデジタルアンプならではの音質です。なかなか良い感じ。



今回は注文ついでに同じNFJさんが出しているこれまたトライパスのTA2024というICを使ったキットも同時に購入して組み立てました。聞き比べて遊ぼうという魂胆です。安いしね(1,280円)。


キット内容はこんな感じ。ただ、このキットはシルク印刷が間違っているなどいくつか注意点があるのでその旨注意書きが付いています。生産が中国なのでNFJさんが目を配っていたにもかかわらずこういう結果になったそうでこの辺の顛末はNFJ公式ブログに書かれていてなかなか面白いです。


TA2024はフラットパッケージでハンダ付けしにくいのでこのキットではすでに実装済みです。当然これもトライパス社はもうありませんので中古ICです。


特に難しい所も無いのでサクサクと組み立てていきます。


完成してDCオフセットの調整後、やはりジャンクスピーカーに接続して音出しチェックです。こちらも特に問題なく鳴りました。

こちらのキットもケースは上記サイト様のアイデアに倣わせていただきました。


セリアの100円ケースです。ペンスタンドですね。


このキットはDCジャック、スピーカー端子、音声入力端子がもう基板に実装してありますので、ペンスタンドの開口部を利用して加工しました。こちらもなかなか良い感じ。


今回組み立てたアンプ2台。それぞれの音質の違いをこの価格で楽しめるのも格安キットならではです。(TA2024の方はスピーカー用のミニバナナ端子だけ追加しました)


今回の「激安で高音質なPCオーディオ環境を構築する」。一通り完成致しました。かかった費用をまとめてみます。ただし、私が個人的に拘って特別やらなくても良い変更点は含めず計算しました(コンパクトフラッシュ換装、メモリ増設、LXU-OT2改造、雑誌付録の高級USBケーブル)。またスピーカーは以前の記事でジャンク修理したJBL Control 1を使用し、NASは元々手持ちがありますので計算には含めておりません。

①Voyage MPD導入用パソコン(t5720)3,000円

②Voyage MPD導入費用、PC・スマホへのMPDクライアント導入費用 0円

③USB-DAC(LXU-OT2)2,900円(雑誌・ケース込み)

④デジタルアンプ(TA2020キット)+プラグ・ジャック・スイッチ・ケース、ACアダプター 980円+約1,200円

ということで合計8,080円となりました。

いかがでしょうか?。この値段でサーバーPC、USB-DAC、デジタルアンプが揃ったということで及第点はいただけますでしょうか?。

音質につきましては評価に個人差がありますので導入された方の判断におまかせしますが、十分価格に見合っただけの音質であるのは保証致します。あとは好みの問題、ということでよろしくです。


我が家ももう少しセッティングを考えなきゃあんまり偉そうなこと言えませんですな(笑)。

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TA2020はトライパスが健在だったころから「アメリカ(USA表記)・中国(無表記)・韓国(KOREA表記)」で製造されていました。

アメリカは倒産しましたが韓国については韓国企業がトライパスの製造ラインを買い取り現在も清蔵を続けています。

また、トライパスは現在経営再建中です。

TA2020

桐野俊介様、初めまして。

TA2020が今もライン製造されているのは聞いていたのですが
厳密にはトライパス社が製造している訳では無いので
ブログ上はああいう表現としていました。

拘る方はUSA製造のTA2020を入手して自作されているようですね。
私は韓国製のモノしか使った事はありません。

トライパスは経営再建中なのは知りませんでした。
情報有り難うございました。

> TA2020はトライパスが健在だったころから「アメリカ(USA表記)・中国(無表記)・韓国(KOREA表記)」で製造されていました。
>
> アメリカは倒産しましたが韓国については韓国企業がトライパスの製造ラインを買い取り現在も清蔵を続けています。
>
> また、トライパスは現在経営再建中です。
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