カプコンCPS-2システムのバックアップ電池を交換する。【アーケードゲーム基板】

 油断してたらまた1ヶ月以上経ってしまいました。時間作ろうとしてるのですが、なかなか。目指せ1ヶ月以内の更新!



 カプコンのCPS-2マザーボードとプログラムカートリッジROM(マザーの上にプログラムカートリッジROMを重ねる構造なので写真では下にあるマザーは見えていませんが)。カートリッジの色が緑色なのが日本向けの物です。海外用はまた違った色になってます。

 あ、ちなみにCPS-2システムの正式名称は「カプコンCPシステムⅡ」です。

 さて、前回はカプコンCPS-2システムのマザーボードのファンを交換して静音化しよう!と言う事で記事を書きましたが、実はCPS-2システムにはそんな事よりももっとやっかいな問題があります。

 それがゲームカートリッジ内に実装されているプログラムのバックアップ電池です。

 正確にはROMの中にはゲームのプログラムが暗号化されて格納されていて、それを解読して読み出すためには同じくROMの中に復号キーというものが格納されているのですが、この復号キーは電池で記憶を保持しているメモリに格納されているため、電池が切れてこの復号キーが消失するとプログラムは読み出せなくなってしまいます。

 なんでこんな構造になっているかというと、この当時はどこのアーケードゲームメーカーも海賊版コピーに手を焼いていまして、新作をリリースするとすぐにROMの内容を読み取られてコピー基板が安く出回る、という被害に遭っていたんですね。そこで簡単にコピーされないようにこのような仕組みを考えた、という訳です。まぁ、コピーする側は何をやってもあらゆる手を使って解析&コピーを目論むわけですが…。

 電池が切れるとゲームは完全に立ち上がらなくなってしまいます。もちろん内部を自分で開けたりしていなければカプコンに修理して貰うのは可能なようですが、電池代とデータ復旧で2万円くらいかかるようですので、個人で基板を集めてる方は大抵データ消失しても自己責任という事でそれぞれのやり方で互換性のある電池に交換しているようです。

 でもこういう構造になっていると言う事は売れて現在も稼働している物は必ず電池交換が発生するわけじゃないですか。当然カプコンの方も対応が結構大変だったようで工賃が値上げされたという話も聞いたりします。そもそも本来はそんなにアーケードで長く稼働するとか、ましてや個人が自宅で所持して長年遊ぶなんて前提にして開発されてる訳は無いので当たり前と言えばそうなのですが。個人使用はともかく、こんだけゲーセンも不景気になると新作を買って入荷できない分、過去の安い基板を再稼働、ってのも結構ありますからね。

 てな訳で早速その自己責任で電池の交換をやってみましょう。ハンダコテ使える人なら難しくも何ともないです。

 バックアップ電池を外して新しく取り替えるという作業ですが、いろんな方が作業された結果では、電池を外したら即データが消えるのでは無く、1時間くらいは大丈夫なようです。ですが、心配な方は1時間くらい通電してから作業した方が精神衛生上良いかも知れません。私はいきなりやっちゃいましたが。


 ROMカートリッジをマザーボードから取り外します。



 裏返してケースを止めている特殊ネジを外していきます。使うのはマザーボードのファン交換の際にも使ったヘクスローブドライバーのT-20です。


 ROMカートリッジによってはこの様に封印されたネジがあります。これを剥がした時点でメーカー修理は不可となるので心して作業しましょう。


 剥がすとこういう風に剥がれてシールは元に戻せない様になってます。


 間抜けな事に電池を外す前の基板の写真を撮り忘れてる訳ですが(すみません)基板上にこの形の電池が付いていると思います。東芝かマクセルあたりが付いているようですが、この電池は本来業務用なので同じ物はわりと入手しにくいようです。この電池は価格的にもちょっと高いようですが、これが手に入るようなら同じ物を入手して取り替えた方が良いです。ですが取り替えられてる方の殆どは作業ついでにこれと互換性のある安価で容量の大きい電池に取り替えている様です。

 この電池は「塩化チオニルリチウム電池」という種類でこの「ER3」という型番のものは3.6Vで容量は1,100mAhとなってます。製造年月日からちょうど20年です。かなり持つ電池でなおかつバックアップに必要な消費電力はすごく少ないんでしょうね。

 個人で取り替えをされている方はネクセルというメーカーの更に容量の大きい電池に取り替えて次の取り替えまで少しでも長く、という人が多いですが、このネクセルの電池は切れるときはわりとバッサリ切れるようで取り替えたにもかかわらずROMカートリッジが死亡した、という話も聞くので数年で取り替えを行った方が安心かと思います。

 私の場合はまた違う電池を使ってみました。何でかというと注文しようとしたときにこの定番のネクセルの電池が軒並み品切れだったからです。同じ境遇の先達の方がいらっしゃったのでその方の方法を参考にさせていただきました。


 私が入手した電池は秋月電子で売っていた「GMB POWER」製の塩化チオニルリチウム電池です。3.6Vの1/2AA型で容量は1,200mAh。ほぼ純正で付いていた物と同等品です。秋月の説明書きだと10年は持つようですが、聞いたことあるような無いようなメーカーなので、早めの交換に越したことは無いでしょう。価格は電池が200円に電池ホルダーが100円という、送料の方が高いという爆安価格です。


 元の電池を基板からハンダコテを使って取り外し(プラスマイナスを覚えておくこと。基板にシルク印刷もしてあるのでわかると思いますが)、電池ホルダーからの線を間違い無く配線して半田付けします。この時、電池はホルダーにセットせずにホルダーの取り付けを行って下さい。一番まずいのは電池を電極に接触させたり外したりを繰り返して瞬間的にON-OFFを繰り返すような状態になるのがメモリーからデータがぶっ飛ぶ一番の原因になると思いますので。ホルダーの取り付けが終わったらプラスマイナスを間違えないように電池をセットして交換は終わりです。一応電圧がかかってるかどうかテスターで確認はした方が良いかと。電池が万が一外れないようにインシュロックで固定して、ケースの邪魔にならない位置に強力な両面テープで固定して作業終了。ケースのフタを元通りに復旧します。(いつ電池交換したか書いて貼っておくのがいいかも。)

 ネット上にはこの電池交換に挑戦した先達の方々のレポもたくさんありますので、いろいろ読みあさって確実な交換を目指して下さい。私も他の方の作業を参考にさせていただきました。


 交換後、しばらく動作確認した後に電源を切って1日ほど置いて再度問題無く起動すればOKです。お疲れ様でした。

 今回、交換をやってみたのは「クイズなないろDREAMS 虹色町の奇跡」です。カプコンのクイズゲームの名作ですね。セガサターンとプレイステーションにも移植されていますが、いろいろな事情があって登場人物の名前や問題の一部が変更されているので、アーケード基板でプレイする価値は今でもあります。それ以前になんたってアーケード基板ならCDのローディング時間が無いのでサクサク快適に進むしね。

 以上、CPS-2システムの電池交換のお話でした。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

缶コーラ

Author:缶コーラ
山口県在住。ローカルなネタを含めて
何でもアリで書いていきたいと思います。

リンク
マイマイ新子と千年の魔法公式サイト
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
検索フォーム
メールフォーム
管理者宛メールはこちらのフォームからどうぞ。

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
ようこそ
Twitter update
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
ブログ内検索