「RCでGO!」を自宅で遊ぼう&コントローラーの製作【アーケードゲーム】

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「RC」とは「Radio Contorol」の略ですから、車以外にも飛行機とか船とかいろいろあるのですがここでは車(本来はRCカーと呼んで区別するのですけど)の話として進めていきます。

メカ好き&車好きな少年なら一度は「ラジコン」遊びに憧れた、あるいは実際にやってみたことがあるのではないでしょうか。かく言う私もその一人です。

初めてラジコンに触れたのは1972年。当時任天堂が発売した「レフティRX」というおもちゃのラジコンでした。当時の値段で1万円くらいだったと記憶していますがまあ大人でもそうそう買える価格ではありませんでした。(当時の任天堂のおもちゃは光線銃にしてもわたあめ製造器にしても高価なものが多かった。)

当時裕福な家庭の友達がそれを持っていて触らせてもらったのが初ラジコンです。今のラジコンとは違って自由自在に走れるものではなく、コントローラーにボタンが一つだけ。それを押すと直進、離すと左に曲がって止まる。それを繰り返しながら走る。つまり左カーブのコースしか走れないという今の基準ではあまりに原始的なものでしたが、それでもコードも何も繋がってないコントローラーで離れた所にある車を操縦できるという衝撃はかなりのものがありました。

1978年頃にはラジコンは結構なブームになりました。その裕福な家の友達からお下がりで売ってもらったラジコンで遊んでいました。タミヤのリジェJS7にサンワのミニプロポの組み合わせ。ぶつけて壊すのがイヤで最初は低速で恐る恐る遊んでいたのを思い出します。

しかし当時も今もどちらかと言えばお金のかかる贅沢な遊びでもあります。


1999年、そのラジコンカーをモチーフにしたゲームがアーケード(ゲームセンター)に登場しました。それがタイトーがリリースした「RCでGO!」です。
その当時、タイトーは「電車でGO!」をヒットさせ、その他にも「汽車でGO!」「JETでGO!」「パワーショベルに乗ろう!!」など乗り物運転のシミュレーター的要素の強いゲームを次々にアーケードや家庭用ゲーム機で発売していました。
「RCでGO!」もその一端で、「Radio Control Car Simulator」と副題が付いています。もっともあくまでアーケードゲームですのでガチガチのシミュレーターというよりゲーム要素の強いものですが、ちゃんとタミヤと並ぶラジコンメーカーの雄である京商の監修の元で作られている本格的なモノです。

今回はそのアーケード版「RCでGO!」を自宅で遊んでしまおうと思います。

え?『「RCでGO!」はプレイステーションに移植されてるんだからそれで遊べばいいじゃん』って?いやいや、ここはやっぱり本家本元本物のアーケード版で遊ぶことに意味があるんですってば。多分(笑)


ゴールデンウィークの時期になるとアーケードゲームを扱ってる基板屋さんの何軒かはセールをやります。ちょうど良い機会なので今回「RCでGO!」を揃えることにしました。

まず、業務用基板を家庭で遊ぶためのコントロールBOXと通常のコントローラーを持っているのが前提条件です。

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「RCでGO!」はタイトーのG-NETというシステム用のソフトなので写真のG-NETマザーボードというものが必要です。家庭用ゲーム機でいうところの本体に当たるモノですね。今回は4,120円で入手。ちなみにG-NETはプレイステーションの上位互換基板です。なので「RCでGO!」の家庭用はプレイステーションで出ている訳ですね。

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そして「RCでGO!」のソフトです。なんか少し前にノートパソコン用の拡張カードとして使われていたPCMCIAカードみたいな感じです。本来はインストラクチャーカードに載っているラジコン送信機型のコントローラー付きで買うのが一番良いのですが、この「RCでGO!」についてはコントローラーがゲーセンで使われているうちに壊れたりしてコントローラー無しで売られているものも多いです。このゲームの場合この送信機型コントローラーは必ず必要なのですが、コントローラー付きの完品は1万数千円します。

今回は上の写真の様にソフトとインスト類のみで取扱説明書も無いものを1,000円で入手しました。その代わり完品で買えばしなくていい苦労をすることになります。要は安いモノには訳があるんです(笑)。

ちなみに基板屋さんは取説だけ単体では売ってくれませんからね。商売だから当たり前だけど。


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Gカードはこのようにスロットに差し込みます。他のソフトへの差し替えは簡単です。

タイトーのG-NETはマザーボードのファームウェアに大きく分けて「旧バージョン」と「新バージョン」のものがあり、バージョンによってはソフトが動作しないものがあるという実に悩ましい状態になっています。

今回、私は基板屋さんに「RCでGO!」で遊びたい旨を伝えたら『「RCでGO!」は比較的初期のソフトなので旧Verのマザーをオススメしますがごくまれに動作しない可能性もあります』との事でしたのでとりあえず「旧Ver」のマザーを買いました。今回は在庫の関係でマザーとソフトを別々の店で買ったのでこのようになりましたが、マザーもソフトも在庫があって同じ店で買う場合は「出来れば動作確認をして欲しい」と頼んでみるのが良いかと思います。


マザーにソフトを装着したら、JAMMAハーネスでコントロールBOXとコントローラーをつないで立ち上げてみます。本来必要なプロポ送信機型コントローラーが無い状態ですがどうなるでしょうか。

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G-NETの起動画面が出ます。

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ソフトのローディングが行われ、COMPLETE表示が出ます。

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メニュー画面が出ました。…が、項目を選ぶためにはコントローラーのステアリングを操作しなければ

選択が出来ません。JAMMA側のコントローラーで使うボタンはコインスイッチとスタートボタンのみでそれ以外のジョイスティックやボタンなどのデジタル操作系は全く受け付けません。要はとにかくプロポ送信機型lコントローラー(アナログのコントローラー)が無いと先に進めないという素敵仕様。これは困った。


最初からコントローラーは何かを代用するか何かして作るつもりだったので、とりあえず情報を収集することにしました。

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この「ANALOG」と表示のある端子にコントローラーを自作して取り付ければ良いのですが…。

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G-NETマザーボードの取説には残念ながらANALOG端子のピンアサインの説明はありません。

まず、国内のサイトを捜してみるとこのアーケード版「RCでGO!」の記事のあるサイトは1カ所だけでした。

残念ながらコントローラーを接続した写真は小さすぎて詳細が見えなかったのですが、このサイトに「このコントローラーは単なるボリュームなので~」という記述がありました。これだけでも大変有用な情報です。

ということは+12Vか+5V(コントローラー系はまず大体+5Vラインが使われることがほとんど)をステアリング及びアクセル・ブレーキのそれぞれに取り付けたボリュームで可変してそれぞれの電流値の変化をANALOG端子のどこかに入力してやれば良いのではと予想されます。

また、基板屋さんの商品ページの画像からコントローラーからは4本のコードが出ていることがわかりました。

単純に考えればこの4本はそれぞれ「電源」「ステアリング信号」「アクセル・ブレーキ信号」「アース」と思われるのですが、写真にはコントローラーをマザーにつなぐための中間ハーネスが写っており、束ねた状態であるため末端が写っていません。ANALOG端子には10本のピンがありますので、コントローラーからの4本の線が分岐して複数のピンにつながっていることも考えられます。

「RCでGO!」の取説は「ゲームそのものの取説」と「コントローラーの取説」の2冊に別れているのですが、ひょっとしたらコントローラーの取説にはこのあたりのことが載ってるのかも知れません。でも持って無いので仕方がありません。

国内のサイトではここまでしか判りませんでした。


また、同時にANALOG端子周りをテスターやオシロスコープを使って調べました。その結果「ANALOG端子からは電圧や信号が出ている端子は無い」ということと「2番ピンを外部アースに落とすとテストモードの選択項目が動くのでおそらく2番ピンはステアリング関係に使われている」と言う事でした。しかし残りの3本の線をどこにつなぐのか判りません。

アーケードゲーム関係の情報はエミュレーターが盛んな海外のサイトの方が情報は充実しています。なので海外サイトを調べます。アジアやヨーロッパのサイトは私は読めないので英語圏のサイトだけですが(^^;。

あちこち読み進めていくうちにいろんなことが判ってきました。

そして調べ始めて半日経った頃ついに決定的写真を見つけました。

  shmups.system11.orgの掲示板投稿者の方、ありがとう。

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これでコントローラーの配線は4本が分岐せずそのまま各ピンに接続されていることがわかりました。

この写真から

「赤は+5Vライン」(テスターで確認した)

「白はステアリング信号」

「黄はアクセル・ブレーキ信号」

「黒はアース」

と予測できました。

使うピンは以下の通り。

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2段目の基板の「Z」と書いてある4ピンコネクタの1番ピン(一番左)これが+5V電源ラインです。

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ANALOG端子は左から数えて2番ピンが「ステアリング信号」(白のケーブル)、3番ピンが「アクセル・ブレーキ信号」(黄のケーブル)、10番ピンが「アース」(黒のケーブル)になります。それ以外は使いません。


あとは実験で確かめます。

まずコントローラーなのですが、おそらく誰もが考えつくのがプレイステーションのプロポ送信機型コントローラーであるHORIの「ゼロテック」を改造することです。

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ジャンク屋さんで200円で見つけました。ただこれ本物のプロポ送信機と違うのが、アクセルとブレーキが別トリガーになってることなんですよね。無事に流用できれば良いのですが。

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ちなみに本物のプロポ送信機のトリガーはこのようになっていて引くとアクセル、押すとブレーキになります。

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手持ちの適当なボリュームにつないで早速実験です。

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幸い、テストモードを開いた時にデフォルトで選択されているのが「入力範囲の設定」なのでスタートボタンを押せば設定に入ることが出来るのでステアリングとアクセル・ブレーキの動作状態がわかります。

 

その結果以下のことが判りました。

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ちゃんと2つのボリュームをきちんとつながないと正確に動作しないようです。

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ゼロテックにつないで確認。しかしここで問題が発生します。

ステアリングは手を離したときにボリュームがちょうど真ん中の位置に戻る中立機構が付いていますので手を離すとニュートラル位置に戻るので全く問題ないのですが、ゼロテックはアクセルとブレーキが別々のボリュームなので回路的に細工をしてやらないとただ直結ではうまくいきません。また個人的にオリジナルと同じ操作にしたかったので無理矢理アクセルトリガーのボリュームだけを使ってトリガー1つでアクセル・ブレーキをしようとしたのですが…。

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ボリュームの回転範囲が大きすぎる為、ケースやトリガー、スプリングを加工してみたものの、この位置までトリガーを上げないとブレーキが効きません。しかも中立機構が無いので手を離したらフルブレーキが効いたままの状態になってしまいます。

この状態でも遊べなくは無いのですが、あまりに遊びにくいです。どうにもゼロテックではうまいことオリジナルコントローラーと同じようには出来ませんでした。

でも、これで完全にコントローラーの配線とボリュームの動作については把握できました。大収穫です。


さて、そうなると次に考えるのは「いっそ本物のプロポの送信機で作っちまえばいいんじゃないの?」って事です。本物の送信機もボリュームを使ってます。しかもステアリング、トリガー(アクセル・ブレーキ)ともに中立機構を備えています。ならば…。思い立ったらダメでもともと、やってみるのみです。


ステアリングとトリガーのボリュームと中立機構だけが生きていれば良いので早速ジャンクの送信機を捜していると近所のラジコンも扱っている模型屋さんに新品格安のプロポ送信機を見つけたので即ゲットしました。

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三和電子のBLAZER Gの送信機のみです。なんと新品で850円。BLAZER Gはサンワの一番下位のエントリーモデルで初心者向きらしく非常に扱いやすいモデルではあるのですが、使える受信機がほぼ専用品のみなど、ステップアップのための拡張性が皆無に乏しく人気はイマイチのようで処分品になってました。こっちは別に電波飛ばすわけでも無いので扱いやすいなら言う事は無いです。ラジコンに使うんじゃ無いけど「ラジコンのゲーム」に使うんだし。で、買ってきました。

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早速バラしてまずは送信モジュールを取り外します。電池入れて使うわけじゃ無いから間違っても電波飛ばないんだけど一応ね。

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基板を追いかけた結果、+5Vとアースはここにつなぐ事にしました。基板上のCN102のランドの1番(一番右)を赤のコードでG-NETの+5Vラインのピンへ。4番(一番左)を黒が無かったので茶色コードを使ってますがこれをG-NETのANALOG端子の10番ピン(アース)へつなぎます。

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ステアリング及びトリガーのボリュームから基板に接続されている部分のこの位置から白コードでG-NETのANALOG端子の2番へ、黄色のコードでANALOG端子の3番へつなぎます。そして…。

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上の写真のままではステアリングの左右が逆になってしまいますので、ステアリングのボリュームから来ている赤と黒のコードを入れ替えます。上の写真と見比べてください。これでステアリングの左右が正常になります。

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送信機の電源は要らないので電池ボックスからのコードを取り去り、要らないハンダゴテで溶かしてコードの通り道を作ります。ちなみにコードは先程のゼロテックのコードがちょうど8芯ケーブルで流用できるのでそれを使いましたが、無ければジャンクのプレステのコントローラーのコードとかを使うと良いです。

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元通りにフタを閉めて完成です。どうせ細かい調整の為に付いてるツマミ等は機能しない単なる飾りになってしまうのだから基板を取っ払ってボリュームに直接配線しても良いのですがなぜ基板を生かしたかというと単に見栄えの為です。基板を取っ払うと調整用のツマミ部分に穴が開いたままになって見栄えが悪いですからね。

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基板側の配線はこのようにしました。合うコネクターが無かったのですが、2.54ミリピッチの1列のピンソケットがあればそれで代用できます。手持ちに1列のソケットが無かったので写真では2列のソケットを使っています。

全体の接続は以下の通りになります。

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動作確認です。起動してテストモードから「入力範囲の設定」に入ります。

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画面の指示通りステアリングとトリガーから手を離してスタートボタンを押します。

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ステアリングとトリガーを前後左右それぞれにいっぱい動かしてからスタートボタンを押します。ステアリングやトリガーを動かすとグラフが動きますのでちゃんと左右、アクセル・ブレーキが動作して、かつ手を離したらニュートラル位置に戻ればOKです。

ひとつ心配だったのは、送信機のボリュームの抵抗値によって動作範囲が変わる仕様だったら大変だなと思っていたのですが、ここでステアリングとトリガーの抵抗値の最大、最小をインプットしてその値を元にソフト側で動作範囲を調整・決定するためのキャリブレーションをする仕様のようなので、ボリュームの抵抗値には関係無かったようで安心しました。

ここまで来れば無事実物プロポ送信機コントローラー、完成です!


テストモードでその他の必要な設定をしてリセットすると…。

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やったー!。来ました!!

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「RCでGO!」無事起動です!。

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デモでは一応ラジコンってどうやんの?って人向けに解説があります。

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プレイ中に手を離して慌てて写真撮ってるので画面が切れてますが(^^;。ラジコンレースの面白さってのは自分の視点が変わらないところなんですよね。自分が運転席にいるタイプのレースゲームと違ってステアリング操作に慣れが必要なところです。向こうに走らせる時と戻ってくる時でステアリング操作が左右逆になりますもんね。自車を俯瞰で見下ろす視点で操作するのが独特で面白いところです。

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デモ画面で女の子は「簡単だよ!」って言ってますが絶対ウソです(笑)。

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…てな訳で「本物プロポ送信機コントローラー仕様」の「RCでGO!」完成です!。一応シミュレーターと銘打ってありますが、ガチガチのシミュレーターでは無く、あくまで娯楽性方向に振った「ゲーム」です。本格的にやってる人には物足りないでしょうけど、私には十分楽しめます。雨が降ろうが遊べるし、ぶつかっても壊れないし。ホイールコントローラーの操作は初めてなのでこれから練習してクリアを目指そうと思っています。(昔やっていた頃は2本のスティックを操作するタイプの送信機だった)

最後に一言、単にやってみたいだけの人は素直にプレイステーション版をオススメします(^^;。

いやぁ、今回は苦労したなぁ。ではまた。

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