キャッツ・アイ&キューピット【ピンクレディーフォロワーB級アイドルの光と影】(その3)

さらに前回の記事の続きです。

キャッツ★アイの空中分解により、所属事務所であったトータルプロデュースはかねてからデビュー準備をしていたと思われる双子のデュオを急遽デビューさせます。それが「キューピット」です。(「キューピッド」では無く「キューピット」)。

【キューピット】

泉山恵美子(エミ) 1961年7月4日生まれ 164cm 48kg 静岡県三島市出身
泉山由美子(ユミ) 上に同じ

双子であり、しかも二人の愛称がエミとユミとくればこれはもうザ・ピーナッツを意識せざるを得ないと思います。キャッツ★アイがピンクレディーを意識して生まれたと同様、ここでもコピーと目される先達者の存在が大きくあります。

しかしながらそのデビューは不測の事態により相当慌ただしかったであろうことがこの可能性を持った二人にとってマイナスに動いてしまったというのは言い過ぎでしょうか。

立ち位置は基本的に左が姉のエミ、右が妹のユミです。
1978年9月25日、ユニオンレコード(テイチク)からデビューしました。

78年9月25日発売。映画「グリース」でジョン・トラボルタとオリビア・ニュートン・ジョンが歌った曲のカヴァー。デビュー曲が外国曲のカヴァーというあたりに曲すらまともに用意する時間的余裕が無かったことが垣間見れます。
しかもB面は浅野ゆう子の「オー!ミステリー」のB面であった「スーパー・ウーマン」でなんとバックオケが浅野盤と同じ。恐らく浅野サイドと原盤管理会社(TBS系列の日音)と協議の上使用許可が下りたのではと思われるが、この二人のデビューにオリジナル曲が用意出来なかったことがパッとしなかった要因だった気もします。双子だけに二人の声質も全くと言っていいくらいそっくりなので男女パートでデュエットしても今ひとつでした。

78年12月20日発売のセカンドシングル。またやっちゃったかぁという感じですが、明らかにピンクレディーの「UFO」を意識してますね(「UFO」は77年12月5日発売)。しかしながら曲はなかなか軽快な佳曲です。作詞荒木とよひさ、作曲萩田光雄。萩田光雄はキューピットのメイン作曲家として7曲を提供しており、大場久美子の「エトセトラ」の作曲で有名ですが、この曲にも「エトセトラ」に見られるような「萩田節」が全開で似たようなフレーズが散りばめられています。この曲はAGF(味の素ゼネラルフーズ)が出していたお菓子「テレパッチ」のCMソングでジャケットの左下にイメージキャラの「テレパッチ君」がしっかり載っています。B面は「あんちきしょうめ」。

「テレパッチ」は炭酸入りのパチパチはじけるキャンディーで当時結構流行りました(一袋80円だったかな)。「ルパン三世」の劇場版第一作の「ルパンVS複製人間」とタイアップしており、マモーがルパンの深層心理を覗き見るシーンでしっかり「テレパッチ」が出てきます。(このシーンは完全版のビデオ・LD・DVDで見れます。テレビ放映時は当然ながらカットです。)この繋がりでCMのナレーターは山田康雄氏が務めています。

「テレパッチ」のCM探してビデオ漁っていたらどなたかがyoutubeに上げていましたので貼っておきます。

yamada yasuoキューピット Author: soikll2 Keywords:  懐かしのCM CM commercial ad 懐かしい advertising Added: November 25, 2007


79年4月25日発売のサードシングル。このシングルからやっとキューピットのオリジナル性が発揮されてきます。失恋の歌なんですが、非常にスピード感のある曲で今聴いてもなかなか聴き応えのある曲だと思います。作詞:伊藤アキラ、作曲萩田光雄。B面は「ウェディングベルが二度鳴った」。歌詞中に「ナンタルチア・サンタルチア」と出てきますがこのギャグ、この当時でもすでに死語だった気がするのですが・・。


79年7月25日発売の4thシングル。またもや浅野ゆう子の曲(ハッスル・ジェットのB面)のカヴァーですが、今回はバックオケも新録です。3・3・7拍子をフィーチャーした軽快な曲ですが浅野盤に比べアップテンポかつビートを強調したアレンジになっており、これはこれでオリジナルに比べてなかなか良いのではと思います。B面は「追いかけて・・・・・」。どことなくムード歌謡調でザ・ピーナッツ的な世界に徐々に近づいてきたと思います。作曲は本多純、アレンジは大谷和夫。


79年10月25日発売の5thシングル。ジャケット写真が非常に雰囲気良く撮れています。伊藤・萩田コンビによる傑作と言っていい出来で、キューピットの世界観はここに確立したと思います。B面の「ウインター・サンバ」も非常に聴き応えがあり、隠れた名盤だと思うのですが歌謡曲としては少し上品すぎるかも知れません。せっかく独自路線を見いだしたキューピットですが、やはり売れなかったのでしょうね。オリコン100位内には一度も入ることもなく、アルバムを一枚も出すこともなくこれがラストシングルとなりました。


もう少し売り方考えれば、ザ・ピーナッツの再来とまでは言わないけれども、あるいはそういった感じで認知される可能性があったんじゃないかと今でも思うのですが、徐々に歌謡曲は終焉の時代に向かっており、このあたりがいろんな意味で限界だったのかも知れません。特に引退を表明することもなく消えていった二人ですが、キャッツ★アイともども私の記憶に残っている印象的なデュオでした。この頃は他にも「アパッチ」とか「ギャル」とか「トライアングル(改名前は「キャンディーズJr.」)とか「フィーバー」とかいわゆる「ピンクレディーフォロワー」、いっぱい居ましたね。

で、この話はここで終わりかというとそうでは無く、21世紀になってなんとこのキャッツ★アイとキューピットの全曲がデジタルリマスタリングされてCDで復刻という信じられない事が起こりました。何考えてるんだ、テイチクエンタテインメント。嬉しすぎるぞ。

それがこの「キャッツ★アイVSキューピット コンプリートコレクション」(テイチクエンタテインメント TECN-25931)です。キャッツ★アイとキューピットが残した全22曲と2曲のオリジナルカラオケが収録されています。ただ申し訳ないんですが、今回この記事を書くに当たって調べてみたら、これ2003年に発売されまして、まだCD番号検索だと廃盤にはなってないんですが去年(2007年)にメーカー在庫が切れてしまって再プレスが無いため実質廃盤状態になっています。相当売れなかったんでしょうねぇ(^^;。買った人もホントに好きな人ばかりだったようで、滅多にオークションでも見かけないし、落札価格はまず5、000円以下にはなりません。でも興味があるなら一度聴いてみるだけの価値はあるかな、と思います。飽きたらそれなりの価格で売れるしね。


とここまであれこれ書いて来ましたが、私はアイドルオタクでもマニアでも無いので、もし記事中に間違いがありましたらご指摘いただければと思います。
その割には記事書くからってジャケットスキャンの為に全部のシングル・LPが出てくるあたりが私もアレですが(笑)。

あ、それから余談ですけど、キャッツ★アイもキューピットも当時のグラビア誌なんかを今から探すのは結構大変だと思いますが(私も当時買って未だに手元に残っている数冊のみしか持っていません)、マルベル堂のブロマイドなら今でも買えます。
あまり知られてないのですが、マルベル堂は過去の原版を徹底的に管理しているようでどんな古いスターでも過去に一度でもマルベル堂でブロマイド作った事がある方なら今でもそれを買うことが出来ます。キャッツ★アイやキューピットに限らず過去のスターの「遅れてきたファン」になった方々、もしブロマイドが欲しければマルベル堂さんに問い合わせれば入手出来る可能性がありますよ。以上、余談でした。

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